東方我楽多叢誌(とうほうがらくたそうし)は、世界有数の「同人」たちがあふれる東方Projectについて発信するメディアです。原作者であるZUNさんをはじめとした、作家たち、作品たち、そしてそれらをとりまく文化の姿そのものを取り上げ、世界に向けて誇らしく発信することで、東方Projectのみならず「同人文化」そのものをさらに刺激する媒体を目指し、創刊いたします。

     東方我楽多叢誌(とうほうがらくたそうし)は、世界有数の「同人」たちがあふれる東方Projectについて発信するメディアです。原作者であるZUNさんをはじめとした、作家たち、作品たち、そしてそれらをとりまく文化の姿そのものを取り上げ、世界に向けて誇らしく発信することで、東方Projectのみならず「同人文化」そのものをさらに刺激する媒体を目指し、創刊いたします。

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やってみよう、東方原作シューティング!:第一回「東方のきほんのきほん」

初心者向け東方原作攻略ガイド

 初めまして。十六夜くろのと申します。

 普段は東方ステーションの裏側で東方原作動画の撮影を担当していて、最近では「あつまれ!東方ステーション」の東方獣王園大会で解説を務めさせていただきました。予想以上に好評だったのでうれしいです。今後も獣王園実況や解説をしていきたいと思っています。ご依頼お待ちしています。

 普段はシューティングゲームや格闘ゲームの練習をしていますが、たま~に東方キャラでシナリオ作りてぇな……ってなって、例大祭の時期にノベルゲームを出したりしています。シナリオの内容全振りなので実質同人誌ですね。

 そんな私がこの度、東方攻略記事を担当することとなりました。前々から「東方我楽多叢誌でだれか攻略記事とか書かないんか? 私が参考にしたいんだが?」と思っていたのですが、色々あって自分で書くこととなりました。

 正直言ってシューティングゲームの才能はある方とは言えない私ですが、才能が無いなりに生み出した、感覚(フィジカル)になるべく頼らない「理詰めでの攻略」を書いていく予定です。「ここは気合で!」みたいなことをやらない、できるだけ再現性の高い≒練習を重ねればどんな人でもクリアできる、そんな攻略にしていきます。

 読んだ人全員に「Extraまでクリアできる程度の知識」を授けられるように、そんな記事を目指します。

 

そもそも「シューティングゲーム」とは

 シューティングゲームといえば、あの銃を構えて対戦相手をバンバン撃つやつ……って思う人もいるかもしれませんが、違うんです。

▲こういう、画面の奥に向かって打つシューティング(FPS)じゃなくて……

▲画面平面上に弾がたくさん流れてきて、それを避けるほうのシューティングゲームです。

 ざっくりいうと「平面上のキャラ(自機)を動かし、敵を撃って倒すゲーム」のことを指しています。

 東方Projectの原作はいわゆる「弾幕シューティング」とよばれるゲームです。「敵が撃ってくるが多くてカーテン(幕)みたいになっている」から、弾幕という文字が先頭に付いているわけですね~。英語ではカーテンファイアーシューティングと呼ばれます。

 

原作はどこで遊べるの?必要なものは?

 Windowsのパソコンがあれば遊べます。Macだと動かないので注意!

 Windowsのパソコンさえあれば、あとは同人ショップなどで原作のディスクを買うなり、Steamなどでダウンロード版を買えばOKです。 

 ゲームを遊ぶまでのインストール手順は下の記事を参照してください。あとは、PCにつなげるコントローラーもあると便利です! のちほど詳しく解説します。

“東方Project” 原作ゲーム、Steamでのあそびかた

「東方Project」をSteamで遊ぶにはどうすればいいの? このページを見たらだいたいなんとなくわかります

 この記事で最初に遊ぶタイトルとして選んだのは「東方風神録 ~ Mountain of Faith.」です。インストールが完了したら、ゲームを起動してみましょう。メニューの各項目を解説します。

▲「東方風神録 ~ Mountain of Faith.」を起動して、決定ボタンを押すと出てくるメニュー画面。
  • Game Start
    • ゲームを始めるならここから!
    • 1面から6面まで、通して遊ぶステージクリア型のストーリーモードが遊べます。
  • Extra Start
    • これはまだ遊べません。
    • 通常ステージをクリアしたら遊べるようになる、いわゆる裏面です!
  • Practice Mode
    • 各ステージごとに絞って練習を行えるモードです。
    • タイトルによっては「Spell Practice」という、スペルカードそれぞれ一つに絞って練習ができるモードもあります。
  • Replay
    • 過去に遊んだプレイの記録映像が見れます。
    • 他の人が遊んだリプレイも見れたりします。やり方はまた今度紹介します。
  • Player Data
    • 今までの遊んだ記録が見れます。
  • Music
    • みんな大好き原曲はここから聴けるよ!
  • Option
    • キーコンフィグとか、音量調整とか。
    • ゲームパッドを使って遊ぶ人は、最初にここを開いてキーコンフィグすることをおすすめします
  • Exit
    • さようなら

 最初はとりあえず、ピンク色の文字の項目だけ見ましょう! ゲームを始めるには「Game Start」を押せば良いのですが、その前にいくつか知っておくとお得なことを大まかに書いておきます。

 

シューティングゲームでできること――低速移動とボム

 まずは「Option」を開いてみましょう。

 シューティングゲームは「敵の打ってくる弾を避けて、自分の弾を敵に当てまくって倒す」ゲームです。なので、プレイヤーができることは「移動」と「弾を打つ」、このふたつが基本です。

 Optionを開いてKeyconfigを選ぶと、操作方法を設定できます。どのボタンを押すと弾が打てるか(Shotショット)が設定できます。Shotはわかるけど、低速移動(Slow)ボム(Bomb)ってなんでしょう……? それぞれ説明します!

 低速移動は「低速ボタンを押しっぱなしにすることで切り替わる移動モード」だと思ってください。低速ボタンを押しっぱなしにすると、自機がゆっくり動くので相手の弾を細かい動きで避けやすくなります! 一部の作品では低速と高速でショットの内容も変わることもありますが、最初は気にしなくていいです。そこまで深く考えず、慣れてない場合は基本的に押しっぱなしでもいいかもしれません。

 ボムは、東方Projectに限らずシューティングゲームにおける必殺技です! 必殺技なので敵にも大ダメージを与えることができますが、一番の使用タイミングはこんな時です。

 こんなん避けれないんだが!!! ……って時にボムボタンを押しましょう。ボムを使うと弾消し&大ダメージ&一定時間無敵になります。

 

コラム:機体について――この記事では誘導装備を選びます

 シューティングゲームには、自分が操作するキャラクター……いわゆる「機体」という概念が存在しています。それぞれで弾の種類や移動速度が違うことが多く、東方でいうなら霊夢と魔理沙ではそれぞれ性能が違います。タイトルによっては、霊夢だけで2~3種類の性能を持っている場合もあります。

▲「東方風神録」では霊夢と魔理沙それぞれが性能の違う装備を3つ持っているので、機体は6種類存在することになる。

 この攻略記事では、基本的に「誘導装備」と呼ばれるもので遊ぶことにしています。なぜなら、誘導装備は敵に勝手に弾を当ててくれるので楽だからです。

 誘導装備を持っているのは大体のタイトルで霊夢です。どのキャラのどの装備を使って攻略するのがベターかは、各タイトルによって異なります。それぞれの説明は、各攻略記事の冒頭で説明しますね。

 

操作方法を知っておこう――コントローラーとキーコンフィグ

 皆さんはゲームを遊ぶとき、どんなコントローラーを使っていますか? パソコンでゲームを遊ぶ際はキーボード」「ゲームパッド」このどちらかを使うのが主流です。

 ゲームパッドは、Nintendo Switch Proコントローラーや、PlayStationコントローラーのような、ゲーム機で遊ぶ際に使うコントローラーのことです。要は「普通のゲーム機のコントローラー」です。

▲左から、Nintendo Switch Proコントローラー、PlayStation4コントローラー(DUALSHOCK 4)、Xbox ワイヤレス コントローラー。どれもパソコンに繋いでゲームパッドとして使うことができます。

 キーボードの場合の基本操作は以下が基本になります。

・上下左右キーで移動
・Zキーでショット
・Xでボム
・Shiftで低速

 キーボードでも確かに遊べるのですが、キーボード操作は結構コツがいるため、元々慣れていない人でないと難しいかもしれません。特に、普段Nintendo Switchなどのゲーム機で遊んでいる経験が多い人なら、コントローラーの方が操作に慣れやすいかと思います。

※「上手いプレイヤーほどキーボード」みたいな話もありますが、上位プレイヤーになればなるほどキーボードもゲームパッドも同じくらいの割合になっていくので、上手さに操作体系はあまり関係がないと思います。使いやすいのが一番。

 上で挙げた「Nintendo Switch Proコントローラー」「PlayStation4コントローラー(DUALSHOCK 4)」「Xbox ワイヤレス コントローラー」、どれもUSBケーブルでパソコンに繋げばゲームパッドとして使うことができますので、こちらを使うのもオススメ!

 新たにゲームパッドを買おうと思っている人には、最初は安くて取り回しもしやすい「ロジクール ゲームパッド F310r」をおすすめします。

 

コラム:みんなのキーコンフィグを聞いてみた!

 オフ会で集まったりすると、キーコンフィグが人それぞれ全然違って面白かったりします。どのキーコンフィグが正解、ということはなくて、自分のプレイしやすい慣れたボタン配置を自分で探していくのが良いです。

 参考までに、自分と東方我楽多叢誌編集部の皆さんのキーコンフィグをまとめてみたので紹介します。

Amazon.co.jp: Logitech ロジテック(日本法人ロジクール) ゲームパッド F310 並行輸入品 ブルー [並行輸入品] :  Computers
▲ボタン配置はF310コントローラーに準拠しています。

十六夜くろの

・ショット:X

・ボム:A

・低速:RB

・オプションキー(アビリティカードや季節開放):LB

にしかわ

・ショット:A

・ボム:B

・低速:RB(R1)

・オプション:X

・ショット:X

・ボム:A

・低速:R1

・オプション:Y

るぅく

・ショット:RB(R1)

・ボム:B

・低速:LB(L1)

・オプション:Y

土露団子

・ショット:X

・ボム:A

・低速:RB(R1)

・オプション:LB(L1)

 ゲームのインストールも完了、キーコンフィグも終わった、これで東方原作を遊ぶための最初の準備はできました。次回からは実際に「東方風神録」の攻略を書いていこうと思います。最初はEasyモードの攻略から始めます。めざせ、ノーコンティニュークリア!

 

コラム:なぜ最初のタイトルに「東方風神録」を選ぶのか

 本記事では、初心者が最初に遊ぶタイトルとして「東方風神録」を選択しました。最初に選ぶ東方はなにか……ここには多くの議論があると思います。なぜ最初は風神録がいいのか。他の作品の方がいいんじゃないのか? 

 好きなキャラクターが登場している作品から遊んだほうが良いのはもちろんですが、今回は「東方原作に触れてみる」「ストーリーモードをノーコンティニューでクリアしてみる」が目的なので、選ぶ基準は「遊びやすさ」「クリアしやすさ」です。

 その上で、筆者の考える「最初に遊ぶと良い東方原作」は3つあります。

 一つ目は「東方妖々夢」。咲夜を使えば純粋に攻略しやすいというメリットがあるのと、「森羅結界」というボム以外の弾消し要素が存在するのが、初心者にとって優しいです。森羅結界はボムボタンを押すことで発動できるので「ボムを撃つ癖」を身につけられる、とてもいいタイトルです。でも、Steamで買えないので今回はボツ。

 二つ目は……「東方紺珠伝」お前マジかって思う人もいるかもしれないんですけど、完全無欠モードなら(時間はかかっても)諦めなければクリアができるのはやはり大きいです。クリアを果たした頃には、シューティングを遊ぶための基礎力がすごく伸びているはず! なので、本当に最初に遊ぶタイトルとして、そして今後も東方原作を全部クリアしていきたい、という人にはある意味正しいタイトルだと思うんです。でも「なんでもいいので東方原作をクリアしてみたい!」という今回の目的にあっていないのでこちらもボツ。

 そして三つ目が「東方風神録」です。
(次回以降詳細に書くので)ここではざっくりと説明しますが、風神録ではボムの価値が非常に高く「ボムを抱えないようにする」という、シューティングゲームにおいて最も大切な立ち回りを覚えることができるからです。

 一部のスペルカード……というかラストの「マウンテン・オブ・フェイス」が突出して難しいのは確かです。ただ、それがあったとしても、道中含めてシューティングゲームで「ボムを撃つ」という体験を身につけていくために、最初に遊ぶ作品として一番良いと思っています。何よりSteamでも買えるので遊びやすい。

 というわけで、最初は風神録の攻略をしていこうという流れになりました。

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