ゲーム評
2020/10/15

想像をはるかに超える作品数、国の垣根を越えて“東方ゲーム好き”がつながり合える場「東方ゲームジャム」Webイベントレポート

「東方ゲームジャム」Webイベントレポート

 8月に行われた「博麗電脳試遊会EXTRA2020」と「東方ゲームジャム」。東方二次創作ゲームを主軸とした2つのWeb開催イベントが、今年の夏後半を大いに盛り上げてくれました。
 そんな『アツイ』夏を今一度振り返り、2つのイベントを通して衝撃的だったことやふと気になったこと、その他あれやこれやの思い出などを、東方二次創作ゲーム好きの筆者がWebイベントレポートとしてまとめさせて頂きました。

 前回の記事では「博麗電脳試遊会EXTRA2020」を取り上げました。今回は「東方ゲームジャム」を振り返ります!

前回の記事はコチラ
ぼくらのまだ知らない凄いゲームが、ここには沢山集まっている!東方二次創作ゲームレビュー特別版「博麗電脳試遊会EXTRA2020」Webイベントレポート

 

想像をはるかに超える数の作品が世界中から集まった『東方ゲームジャム』

 博麗電脳試遊会の熱も冷めやらぬ中、27時間東方ステーションの番組企画の一環として開催することが決まった「東方ゲームジャム」。

 ところで「ゲームジャムとは何ぞや?」と思われる方もいらっしゃるかと思います。詳細は番組内やコチラの記事でも説明されていますが、カンタンに言うと「テーマを決めて限られた時間の中でゲームを作ってみようぜ!」といった、ゲーム制作者のためのイベント企画のことです。そうして作られたゲームは、最終的には私たち一般ユーザーにも公開され、皆で一緒に楽しめるイベントとなっていますよ!

 今回発表されたテーマ(お題)は全部で4つ。「お祭り」「夏」「鬼形獣」そして「増える」。「お祭り」と「夏」はちょうど季節柄ですし、「鬼形獣」も現行の最新シリーズということで、いずれも「東方のゲームジャムらしいお題だな」といった感じでしたね。では、最後の「増える」とは?

 おそらくこちらは、8/10〜17の期間で行われていたゲームジャム企画「Unity1週間ゲームジャム」に合わせたのではないでしょうか。なぜなら、このUnity1週間ゲームジャムのお題こそが「増える」だったのですから。お題を重ねることで、ゲームジャムという「イベント」が更に「増え」、より長く続いていく──そんな粋を感じさせる意図が、もしかしたらあったのかもしれませんね。

 そうして開催を迎えた東方ゲームジャム、参加者は僅か74時間という非常に短い制作期間でゲームづくりに挑まなくてはなりません。27時間東方ステーション中、ZUNさんが「1日あればゲームは作れる」と仰っていましたが、それはとんでもない! 作品の規模にも寄りますが、筆者が見てきた同人ゲームの多くは、制作期間が2年や3年は当たり前……長いと10年近く掛けているものさえある世界なのですから。約3日という期間であっても、それなりのものを作るためには相当な知識や経験、そして過去に積み上げた資産など、多くの「武器」が必要になる筈です。ドット絵や音楽などは「公式素材」として用意されているものがあるとは言え、この期間ではなかなかゲームが集まらないんじゃ……そんな懸念さえ抱くものでした。

 ですが──制作期間開始からほどなくして、次々とツイッターのタイムライン上を駆け抜ける進捗報告。公式のタグで検索すると、現役の東方二次創作ゲーム制作者から、オリジナルゲームへと舞台を移した制作者、更には普段ゲームを作っていない方までもが、ものすごい勢いでゲーム作りに励んでいます。これまで東方・オリジナルを問わず沢山の同人ゲームを見てきた筆者ですら、全く知り得なかった開発者アカウントが次々と現れる様子に、開催初日から「いったいどうなってしまうんだ……」と恐れの気持ちを抱いたのは言うまでもありません。

 そして来たる23日、27時間東方ステーションの最中に発表された、集まった投稿作品数……その数なんと91作品! 開催前の懸念はどこへやら、むしろこんなに集まっちゃって、果たして全部プレイし尽くせるのか?! そんな別次元の心配さえ持ち上がってくる始末です。こりゃ忙しくなるな……と筆者も腹を括りました。ええ、もちろん全ダウンロード予定ですが?

 17:00の会場サイトオープン直後、早速上から順に作品ページを開き、ダウンロードを開始していく筆者。数点ダウンロードを行った段階で、ふとしたことに気付きました。

 ──ナンか海外の人の作品、すごい多くない?

 後ほど改めて数えてみて分かったことですが、今回集まった全91作品のうち、およそ半数近くが海外の参加者からの投稿作品だったんです。聞くところによると、海外には既に「Touhou Fan Game Jam」と呼ばれるゲームジャム企画が存在していて、今年始めには5度目となるゲームジャムも開催されていたそうです。今回東方ゲームジャムに参加された多くの海外参加者は、このTouhou Fan Game Jam主導のもと専用のDiscordサーバーを通じ、言語サポートなどを受けながらゲーム作りに参加されていたそうです。すさまじい情熱とエネルギーを感じますね……

 

 そんな、アツいエネルギーの結晶体である数々の作品の中で、特に筆者の印象に残った作品を、同じく一部ピックアップして紹介していきましょう。モチロン、国内のゲーム制作者が作った作品も、負けないぐらい情熱に溢れた作品ばかりでしたよ!

 

More of a Kind

▲東方ゲームジャム参加バージョンの動画

現在itch.ioで公開中
https://markli.itch.io/more-of-a-kind

 フランちゃんを操作して、FINISHエリアへと導くだけの簡単なパズルアクションゲームです。

 なおフランちゃんは、ステージをクリアするごとに一人、また一人と数を増やしていきます。そしてステージクリアするためには、全てのフランちゃんをFINISHエリアに導かなくてはいけません。操作キーを押すと全員が一緒に動き出すので、細い場所を通ろうとすると自然と一部のフランちゃんが壁に引っ掛かったりして、全体を制御するのがこれまた難しい! ステージは全部で8つ……つまり、最終的にはフランちゃんの数も8人を数える大所帯に!

 フランちゃんと言えば、フォーオブアカウンドで自らの分身を作り「増える」ことのできるキャラクターです。本作はそんな原作設定を活かした、アイデアの光る一作と言えるでしょう! 画面左上にある人数表示も、最初は「1 of a kind」、次は「2 of a kind」と、スペルカード名になぞらえて数字が増えていく辺りが思わずニヤリとしちゃいますね。

 パズル要素あり、某64人オンライン対戦ゲームのようなステージギミックありで、わちゃわちゃと動くフランちゃんがとにかくカワイイ! そして、もっともっと沢山のステージで遊んでみたくなっちゃうような発展性を感じさせる作品でした。

 現在は更にブラッシュアップされたバージョンが、itch.ioにて配布されています!

 

鬼形獣タワー

 

 これぞやったもん勝ち大賞。みなさんご存じ、獣を積んでタワー作って画面外に崩れたらアウトなアレです。

 鬼形獣登場キャラ7人+自機組3人の中からランダムに選ばれたキャラを、位置と傾きを決めて真っ直ぐに落としていくだけ! お茶煮さんのドット絵を積み上げたらどうなるのか? そんな、皆さんも一度は心に抱いた(かもしれない)素朴な夢を、実際に形にしてしまったのが本作品です!

 ゲームに挑む上で押さえておくべきポイントは、「潤美さんは重い(※能力的な意味で)のでストッパーとして最適」ということ。あと「八千慧ちゃんは角で自立が可能」、「瓔花ちゃんと魔理沙ちゃんは単独では自立ができない」というところも覚えておくと良いかもしれません……他意はありませんよ?

 出てくるキャラの順番によっては積み上げること自体が困難だったりして、4〜5キャラ積むだけでも一苦労なのですが、ウワサによると10キャラ以上積むことに成功した猛者が居るとか居ないとか……筆者はどう頑張っても7キャラまでが限界でした。是非とも攻略法を教えて頂きたいです!

 元ネタはプレイヤー2人が交互に積んでいくバトル要素がウリとなってますが、残念ながら本作はオンライン非対応。もし対戦機能が実装されたら、本作のタイトルはやっぱり『畜生タワーバトル』になるのでしょうか……!?

 

Hanami Heist 花見強盗

現在itch.ioで公開中
https://witchs-hex.itch.io/hanami-heist

 見下ろし型の2Dフィールドを妖夢ちゃんが駆けまわり、ブーメランやボム(爆弾)を駆使して謎解きアクションに挑む……それ何て〇〇〇の伝説? コンパクトな規模ながらもUIやゲームシステムは見事に元ネタを再現しており、ドット絵の雰囲気も相まってすごく懐かしさを感じさせる作品に仕上がっています。

 弾幕を放ってくる敵が存外厄介で、初期ライフだとすぐにやられてしまう程度の難易度。妖夢ちゃんのドット絵全身が当たり判定となっているため、弾幕の隙間を抜けるのでさえ困難です。とりあえず何度か被弾しても耐えられるように、フィールドやダンジョンを歩き回ってハートの器っぽいモノを集めるのが安全な進め方なのですが、この辺りも凄く元ネタらしいと言えるかもしれませんね。

 一応、ボムさえ入手できればボスの潜むダンジョンに突入は可能ですが、初期ライフのまま攻略できたという猛者は果たして存在するのでしょうか?

 ダンジョンの奥に潜む、凶悪な顔つきの霊夢さんを倒せばゲームクリア。花見を楽しむ幽々子さまと妖夢ちゃんの幸せそうなイラストでハッピーエンド……と言いたいところなんですが、これ実はストーリー的には幽々子さまの命令で霊夢さんのお酒を盗んで来てるので、完ッ全にこっち側が悪者なんですよねぇ……

 コチラのタイトルは、現在itch.ioにて公開中です!気になられた方はぜひとも触ってみては?

 

ねこルーミアちゃんナデナデフェスティバル

 もぐらたたきのように、画面上にぴょこぴょこと現れる大量のねこルーミアちゃん。さすがに叩くのは可哀想なので、マウスカーソルを手に見立ててひたすらナデナデ、撫でくり回して差し上げましょう。たっぷりと撫でてもらったねこルーミアちゃんは、満足顔でまた穴の中に引っ込んでいきます。この一連の動作が……こう……ああもうっ可愛い!めっちゃめちゃ可愛い!!

 思う存分ねこルーミアちゃんを撫で回すことのできる癒し系ゲーム……と思いきや、制限時間はなんと脅威の80秒。しかも、マウスカーソルをダイナミックに動かすことでより多くのポイントを得られる仕様により、ハイスコアを狙うと80秒間ひたすらマウスを動かしまくらなければならず、実質筋力トレーニング状態に……!

 ラスト10秒を切ったタイミングで、画面を埋め尽くすほど大量のねこルーミアちゃんが現れるボーナスタイムに突入しますが、その頃になると腕も悲鳴を上げ始め、思うように動かなくなること請け合いです。可愛くも狡猾なねこルーミアちゃんになら、腕を持って行かれても構わない──!という紳士なあなたに。今回のゲームジャムで、最も体力を使った作品がコチラでした。

 

Miko Exchange!

 待ちに待った博麗神社のお祭り当日、不幸にも謎の病に伏せってしまった霊夢に代わり、魔理沙が巫女服に袖を通して祭りの夜を飛び回るSTGです。お祭り開催日が、3/22になっている辺りが何ともこう……込み上げるものがありますね!(つまり謎の病というのは……)

 全方位に空を飛び回りながら、次々と湧いて出る悪霊を封印して回るのが今回の魔理沙のお仕事です。悪霊は放っておくとどんどん毛玉を生み出すので、ショットをばら撒いてどんどん退治していきましょう。邪魔な毛玉を一掃したら、魔理沙の飛ぶ軌跡に沿って伸びる光で、悪霊のまわりをグルリと囲めば封印することが可能です。

 移動方向は全方位なのに、ショットは横方向にしか撃てない(上下入力で少しだけ傾けることは可能)ため、縦軸方向からの敵の攻撃に対処し辛いのが難点でしょうか。また、悪霊の出現する位置が完全ランダムのため、固まって出現されると毛玉が処理し切れずに近付くことすら困難になることも。時には思い切って、敵陣の中に飛び込む勇気も必要です。

 全ての悪霊を封印した先にはエンディングも用意されています。霊夢さんに代わって大仕事を成し遂げた魔理沙ちゃんのかわいいドヤ顔、皆さんは見ることができましたか?

 

人探し神様

 すごく……「ウォー〇ーを探せ」です……

 ウィンドウ内を自由に動き回る東方キャラの中から、ランダムに選ばれたターゲットを探してクリックするだけの単純ルール。正解するとLEVELが上がり、キャラの数も更に増加して難易度アップ。最終段階のLEVEL5では一定時間毎にターゲットが切り替わってしまうため、素早く見つけられないとどんどんドツボにハマってしまいます!

 第三者視点で冷静に見るぶんには不思議とすぐ見つけられたりするものなのに、いざ自分で挑戦してみると、コレがなかなか見つからない……かなり認識能力を鍛えられるので、脳トレにも丁度よいかも?

 クリック時の認識範囲もそこまで厳しくなく、正解時の演出やターゲット切替のスロット表現なども凝っていて、ミニゲームながら見た目にも楽しいところが好印象でした!

 LEVEL5クリアまでのタイムと、クリアタイムに応じたランクが表示されますので、より高ランク・最速タイムを目指してついつい何度もプレイしたくなっちゃいます。なお筆者の最速タイムは08.88秒でした。嫦娥よ。見てるか!?

 

Summer is ruined!

 なんか太陽が壊れちゃったので、新しい太陽を作るべくお空ちゃんが奮闘するアクションゲームです。何故壊したし……

 ステージじゅうに散らばった太陽エネルギーを拾い集めて、地底の太陽にシュート! エネルギーを集めれば集めるほど、太陽は見る見る大きく育っていきます。

 折角ならば、一度にたくさんエネルギーを集めて一気に育てたい!……と言いたいところですが、あんまり大量に持ち過ぎると重さでジャンプ力が低下し、とても動き辛い状況に。また、エネルギーを抱えた状態のまま、お邪魔キャラであるチルノちゃんからの攻撃を受けると、肝心の太陽エネルギーが壊れて消滅してしまいます!

 一応、全部のエネルギーを集め切ることができなくてもステージは進んでいきますが、最終的にどれだけのエネルギーが集まったかによってエンディングが分岐。一定量を集めることができなければ、淋しい結末が待っています……。できればハッピーエンドを目指して、頑張りたいところですね。

 ポップなタッチでキュートなキャラクターがとっても魅力的。本作品に限らず、海外参加者の作品はキャラグラフィックも全部自作!という作品が多い印象でしたネ。

 

違法屋台からショバ代だ!〜夏の博霊繁盛記〜

 コチラおなじみ”違法”な方の屋台です! あくまで違法屋台を潰すのが目的であって、自分が違法営業するワケじゃありませんよ?

 リアカー営業の違法屋台を、体当たりや回転アタックで駆逐セヨ! 違法屋台を吹っ飛ばせばショバ代ゲット、しかし合法営業の屋台に接触してしまうと逆に罰金を支払わされてしまいます。吹き飛ばされた屋台は花火となって祭りの夜を綺麗に彩り、画面を大いに盛り上げてくれます!

 所せましとひしめく合法屋台の隙間を縫って、いかに違法屋台だけを薙ぎ払えるかがポイントなのですが……霊夢さんの加速力がこれまた尋常じゃなく、すぐに制御不能に陥ってしまうので想像以上に繊細な操作を求められます。このクセのある操作感が、またチャレンジ意欲をあおるんですよね……!

 回転アタックで屋台を吹き飛ばすと貰えるお金も倍増するので、より多くのショバ代を稼げる金の違法屋台=魔理沙ちゃんに回転アタックを仕掛けるべく、執拗に追いかけまわすことに。プレイ中はずっと「魔理沙ーーーーーー!どこだ魔理沙ーーーーーーー!!」と、叫びながら爆走していました。

 いかに最高額を目指すかだけに留まらず、合法屋台を破壊し尽くす最低額プレイに挑戦してみるのもまた面白いかもしれません……ストレス解消に最適!?

 

Touhou: Super Cold Assault

 動かないときだけ時間が止まるのが「SUPERHOT」なら、逆に動いているときだけ時間が止まるのは……そう『SUPERCOLD』だ! ……果たしてそんな発想で生まれたのかどうかは定かではありませんが、本作は自機である咲夜さんの能力を活かした「時間操作可能なアクションゲーム」となっています。

 咲夜さんが動いている間は時間が止まっているので、その間に敵を倒せば楽勝でしょ……と思いきや、投げたナイフの時間も止まってしまうので、敵に当てるためには一旦足を止めて時間を動かさないといけません。そしてひとたび時間が動き出すと、敵や弾幕がとんでもない勢いでこちらに迫ってきます! しかもものすごいエイム力!

 なので、時間を動かすのは極力最小限に留めたいところですが、自機を動かしながらだとナイフの狙いも定まらず、やってみると結構コレが難しいんですよね。素早く動いて、ズバババッと一気にナイフを投げて、またすぐ動く! 「Super Cold」の名前とは裏腹に、超ホットで勢いのあるゲーム展開が終始待ち受けていました。

 そして本作の見どころはナンと言っても、ステージクリア時のクソデカ極寒フォント。それでは皆様ご唱和下さい。

 SUPER! COLD! SUPER! COLD!

 

えびすガチャ

 ある意味で、筆者が一番”ハマった”作品がコチラとなります。

 本作品のジャンル名は「賽の河原シミュレーション」──はて、これ如何に?と思いながらゲームを起動してみれば、画面に映るのは巨大なカプセルガチャ。レバーを”やさしく”ぐるりと一回転、コロンと出てきたカプセルを開けば、東方キャラのフィギュアが登場。回す、回す、どんどん回す……キャラがディスプレイスペースにズラリと並ぶ……

 たくさんキャラが集まったら、今度はその中から共通項を持つ組み合わせを探してみます。例えば自機経験者だったり、特定のシリーズ作品に登場するキャラだったり──組み合わせの種類や人数によっては「役」がつき、作った役に応じて点数が加算されます。

 役に使用したキャラはディスプレイから除かれるので、また空いたスペースを埋めるためにガチャを回す、回す、どんどん回す……出てきたキャラで役を作る……ガチャを回す……役を作る……どんどん回す……共通する組み合わせを探してあれやこれやと考える……役ができたらまた回す──

 ──なんてことを続けているうちに、あっという間に時間が溶ける! ナルホド、これが賽の河原シミュレーション……筆者はコレで総計約3時間、延々とガチャを回し続けていました。な、なんて恐ろしいゲームなんだ!

 ディスプレイに並べられるキャラの数は限られているので、手持ちの中からより高い得点を得られる組み合わせはどれなのか?とあれこれ試行錯誤しているうちに、本当に止め時を失うほどハマってしまいます! 見つけた役をアーカイブできないのがなんとも惜しいところですが……もしも役一覧コレクションがあったらと思うと、それこそ3時間じゃ済まなかったかもしれませんね!?

 超高得点のレア枠を見つけたら、SNSでシェアして自慢しちゃいましょう!(むしろ筆者が一番知りたい)

 

27時間東方ステーション放送中にご紹介した作品はコチラ
「東方ゲームジャム」投稿タイトルは全部で91本。全てのゲームが遊べる会場サイトがオープン!&27時間放送で紹介した16本のタイトルをご紹介!

 

世界に広がる「東方」の輪!だからこそ見えてきた今後の課題も……

 博麗電脳試遊会と東方ゲームジャム、この二つのWebイベントによって改めて目にすることができたのは「海外の東方二次創作ゲーム制作者の熱量の高さ」です。

 博麗電脳試遊会では去年に引き続き、今年も中国圏・欧米圏から気鋭の作品が複数届けられ、そのレベルの高さを私たちに知らしめました。彼らの作品は、今やSteam等の世界共通で利用可能なWebプラットフォームを通じて届けられ、作品によっては複数の言語にも対応し、今や私たちでも簡単にゲームを入手・プレイができる時代となっています。

 とは言え、商業・インディーからオリジナル・二次創作まで、あまたに存在する世界の作品群の中から、目当ての東方二次創作作品をピンポイントで見つけ出すというのは、決して容易なことではありません。未だ完成していない、開発中の作品や制作者を探すとなれば、それは尚更のことです。

 博麗電脳試遊会は、そんな「世界に羽ばたく東方二次創作ゲーム」を私たちが知ることのできる、絶好のチャンスでもあります。自分たちの国の中だけに収まらない、世界に向けて勝負をしたい!という強い志と確かな技術力を持ったチャレンジャーの作品を、「ここにこんなスゴイ作品があるよ!」と教えてくれる貴重な場でもあるのです。

 彼らの作品に触れて、感銘を受けた人は是非とも、彼らの作品をカートに入れ、ウィッシュリストに加え、ツイッターをフォローして、応援をしてあげて下さい。きっと彼らは、この日本の企画に向けて送り出した自分たちの作品に対する反応を、心待ちにしていると思います。その声援が海を越えて届けば、日本でも受け入れられると分かれば、更にワクワクするような展開──例えばまだ日本語対応していないゲームを言語サポートしてくれたり等──に繋がっていくかもしれません。

 

 またその一方で、東方二次創作ゲーム制作者が一律みな世界に目を向けているわけではない、ということも知っておくべきかもしれません。大多数のゲーム制作者は同人活動、ファン活動の一環で東方二次創作ゲームを作っており、必ずしも「等しく世界をターゲットにするべき」とはならないはずです。自分たちの目の届く範囲で、自分の好きなものを他者と共有できればそれで良い──そのような意識でファン活動をする人が、むしろ大多数なんじゃないかと思います。

 そんな「自分たちのできる範囲で東方二次創作ゲームを作っていくんだ!」というゲーム制作者が、国内外の垣根を越えてユーザーとつながり合える場となり得るのが、この東方ゲームジャムなのではないか──と、筆者は強く感じた次第です。

 今回集まった多くの海外参加者は、これまで日本に向けたプラットフォームで作品を公開していない方が殆どです。にもかかわらず、一部の海外作品の中にはわざわざ日本語でもゲーム内テキストを用意して下さるなど、凄まじいまでの「熱量」で日本の企画に参加していた様子が、彼らの作品から伝わってきます。

 「ゲームジャム」という場だからこそ繋がることのできた彼らの作品は、ありのままの「好き」を真っ直ぐに届けてくれるような個性溢れるものばかりでした。もしも彼らが例大祭に参加し、これらのゲームを頒布していたとしたら、きっと筆者は迷わず手に取っていたことでしょう。ホント、見ているだけで「面白そう!」「やりたい!」と、まるで即売会に参加している時のようにワクワクが止まりませんでしたからね……!

 

 さて、そんなたくさんのワクワクを届けてくれた東方ゲームジャムも、全てが完璧にうまくいっていた訳ではありません。やはり初めての開催ということで「ここはこうであったら良かったのに」という不満点、問題点が少なからず見られました。中でも筆者が特に気になったのは「作品のダウンロード方法がまちまちで導線が分かりづらかった」という点です。

 複数のオンラインストレージや外部アップローダーなど、ダウンロード方法がその都度その都度で違っていたため、サービスによっては「どこでダウンロードすれば良いか分からない」といった状況が多々発生していました。特に言語の分からない海外のサービスは、安全なサイトかどうかの判断も付かず、ダウンロードの手を止めてしまったという方も少なくなかったかもしれません。逆に私たちが使い慣れている国内サービスも、海外の方から見れば同じように不安を感じさせてしまった可能性があります。

 せっかく投稿された作品も「ダウンロード方法が分からない/分かりづらい」という理由だけで遊んで貰えないなら、それは非常に勿体ないことです。このため、共通したサービスやプラットフォームを介して作品をダウンロードできるようにすることが、参加者・ユーザー双方にとって必要だったのでは……と、いちユーザーとして感じたところです。

 日本での大規模な東方ゲームジャムは今回が初めてということもあり、こうして浮き彫りになった様々な課題を見つめ直し、今後更なるブラッシュアップにつなげていくことが期待できると思います。また、既に海外で同様の活動を行っている「Touhou Fan Game Jam」の協力も頂き、国内・海外双方の目線で企画を盛り上げていけることにも期待が高まります。逆に、海外のゲームジャムに日本のゲーム制作者が進んで参加していけるような動きも、今後は増えてくるしれませんね。

 そんな異文化交流の中で、まだ日本で知られていない“スゴイ”東方二次創作ゲームが見つかれば、次の博麗電脳試遊会で作品紹介されるようなことも起こり得るかもしれません。同時にそれば、国内のスゴイ東方二次創作ゲームを、海外のファンに知ってもらう絶好のチャンスでもあるでしょう。

 互いにとって「今まで知り得なかった面白い作品」がブワッと流入してくる可能性が一気に広がったと考えると、これからの『東方二次創作ゲーム』の未来が、ますます楽しそうなモノに見えてくるのではないでしょうか。

 

 少なくとも筆者は、早くも次回の東方ゲームジャム開催が楽しみでなりません──!