東方我楽多叢誌(とうほうがらくたそうし)は、世界有数の「同人」たちがあふれる東方Projectについて発信するメディアです。原作者であるZUNさんをはじめとした、作家たち、作品たち、そしてそれらをとりまく文化の姿そのものを取り上げ、世界に向けて誇らしく発信することで、東方Projectのみならず「同人文化」そのものをさらに刺激する媒体を目指し、創刊いたします。

     東方我楽多叢誌(とうほうがらくたそうし)は、世界有数の「同人」たちがあふれる東方Projectについて発信するメディアです。原作者であるZUNさんをはじめとした、作家たち、作品たち、そしてそれらをとりまく文化の姿そのものを取り上げ、世界に向けて誇らしく発信することで、東方Projectのみならず「同人文化」そのものをさらに刺激する媒体を目指し、創刊いたします。

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チルノでもワカル!おえかきのハナシ「わからなくてもだいじょーぶ!はじめての東方同人サークルのハナシ」 #チルワカおえかき

イラストレーター粗茶さんのおえかき講座

 こんにちは、粗茶です。今回はいつもとちょっと毛色が違うおハナシです。

 いきなり昔話ですが、私が初めて東方イベントに参加したのは2008年。京都市勧業館 みやこめっせで行われた「東方紅楼夢」でした。

 実は私よりも先に、実弟が東方でサークル参加していたのです。彼のサークルのグッズ作成を手伝ったのもあり、「見に行くか~」と興味本位で会場に行きました。

 会場にはえげつない長さの入場列ができており、とても並ぶ気にはならず午前中は会場横のカフェで列を眺めて過ごし。午後になって会場に入ったのは良いものの……人、人、人で、歩く隙間ないほどの盛り上がりでした。

 その時思ったんですよね。「なぜ私は一般参加してるんだ?」って。同時に、「サークル参加するしかないやろがい!」とも思いました。

 思い立ったが吉日、すぐに地方イベントに参加を申し込んで、東方サークルとしての活動をはじめました。その年には初めての例大祭にも参加しました。

 

 さて、ハナシを現代に戻します。今年の博麗神社例大祭には、皆さん参加されましたか? すごい人でサークルさんも一杯でお祭り!って感じが最高でしたね。もちろん私も参加しておりました。

 私みたいにイベントの熱気に当てられて「サークル参加してみたい!」と思った方いらっしゃるんじゃないでしょうか? 今回はそんな方のための、初めてのサークル参加についてのおハナシです。

 

サークル参加したい!何をすればいいの?

 まずサークル参加するのに必要なのは

「申し込むこと」と「勢い」です。

 参加してみたいなと思うイベントのことを調べて、そしてサークル参加の申し込みをしましょう。

 とはいえ、いきなり大きなイベントはちょっとハードルが高いかもしれません。最初は家の近所など、交通費があまりかからない所から始めるのがおすすめです。

 東方の良いところは、本当に各地でイベントが開催されているところ。東方の同人イベントは「例大祭」「紅楼夢」だけではありません。全国各地、どこかしらで東方の同人誌即売会は開催されていますから、申込の前にまずは一度イベントに行ってみるところからはじめてもいいかもしれないですね。

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東方我楽多ステーションは、東方ステーション/東方我楽多叢誌が運営する、毎日が小さな即売会のようなDiscordコミュニテ…

 家から近いイベントに参加すれば、宿泊費もいらないですし、タイミング次第ですが忘れ物を取りに帰ることも出来ちゃいます。もちろん憧れのイベントから参加するのもOKです。勢いです。

 ただし多くのイベントは、サークル参加の条件に「義務教育を修了していること」が入っていますので、ご注意下さい。もしあなたがまだ小学生や中学生の場合、保護者の方に申し込んでもらって当日も一緒に参加しましょう。

 

申し込むイベントを決めたら

 まず気になるのは「申し込むってどうすれば良い?」「何を売れば良い?」「準備するものは?」と言ったところでしょうか。ひとつづつ確認してみましょう。

 

①申し込むってどうすれば良い?

 参加したいイベントのホームページを見ると「サークル参加について」といった感じの文章が必ず載っています。 そこに書いてあるとおりに申し込みましょう。

参考 博麗神社秋季例大祭 サークル募集要項ページ

[2025.08.18更新] サークル募集要項

サークル参加申込の方法

 大体どのイベントでも共通している部分でいうと、この段階で「サークル名」「サークルカット」「参加費」が必要になります。

★サークル名

 サークル名は「お店の名前」みたいなものです。名前をつけるのが難しい人は、思いつきで出てきた単語でいいと思います。こうしなきゃいけない!みたいなものはないです(もちろん公序良俗に反しない名前にしましょう)。

「これだ!」と決まったら一度、Googleでその単語を検索してみて、ほかのサークルと名前が被っていないかを調べてみるのをおすすめします。ハンドルネームとかもそう。

第十二回博麗神社秋季例大祭の一次募集受付サークル一覧より。これは「ア」の行のごく一部ですが、本当にサークル名の名前は人それぞれです。

★サークルカット

 基本的にはサークル名を書いた画像データを用意します。テンプレートが配布されているか、サイズが明記されているのでその通りに作りましょう。

 可能であれば当日出すのがどんなものかが分かる画像になっていれば理想的ですね。


▲たとえばこんな感じ。

 

②何を売れば(頒布すれば)良い?

 イベントのルールを守っていれば、基本的には自由です。よく見かけるものでいうと「本」「CD」「グッズ」あたりでしょうか。

 頒布(同人誌即売会においては「販売」ではなく「頒布(はんぷ)」と言います)してはいけないものは、イベント申し込みの時の注意書きに書いてあるのでしっかり書いてあります。よく読みましょう。

博麗神社例大祭のサークル募集要項にある「サークル参加条件」。参加条件や頒布物の条件はイベントごとに異なりますから、申し込むイベントのWebページをしっかり読みましょう。

 あなたがおえかきを出来るなら、手書きの色紙やはがきに印刷したイラストなどがオススメです。

おえかきを「作品」に仕上げるハナシが参考になるかも?

チルノでもワカル!おえかきのハナシ「『ただのラクガキ』を『作品』にするハナシ」 #チルワカおえかき

イラストレーター粗茶さんのおえかき講座

 

③準備するものは?

 頒布物以外にも、当日までに準備しておくと便利なものはいくつかあります。

★机に敷く布
 イベント会場の机は、数々の会場を渡り歩いてきた、歴戦の勇者だったりします。大事な頒布物や机そのものを傷付けないためにも、敷布はあった方が良いです。

 100円均一の滑り止めシートなどを敷くと布がずれなくていい感じになります。

※会場の机はあくまでレンタル品です。ガムテープやセロハンテープ、粘着力の高い養生テープ、クランプなど、机を傷つける恐れのあるものは使わないのがマナーです。

★おつりの小銭と小銭入れ
 おつりは大事です。参加者全員がピッタリのお金を持ち込むことは難しいですし、自分の頒布物を買ってくれた方への礼儀としても持っていたほうが良いですね。「お釣りが返せないので諦めてもらう」なんて、悲しい事が起こらないようにしましょう。

 基本的に100円単位でのやり取りが多いので、100円玉をある程度持っておきたいです。

 また小銭入れもあると良いです。自分のおサイフに毎回お金をいれるのは手間ですよね。小さい袋でも何でも良いので大事なお金の居場所を決めましょう。

▲おなじみ100円ショップダイソーのコインケース。これがあるのとないのとでは当日の楽さが大違いです。そもそもパッケージに「即売会やフリーマーケットにおすすめ!」って書いてありますからね。

★展示用の物
 例えば色紙やCDを頒布する場合、100円均一の小さなイーゼルがあると便利です。作品をしっかり見てもらいやすいです。

 設営において考えることは、まずは歩いている参加者さんに見つけてもらうこと。できるだけ目線の近くまで頒布物を持っていくとか、ポスターを立てるとか、いろいろ方法はあります。これは各サークルさん試行錯誤しているところですね。

フルカラー同人誌やグッズの印刷で有名な会社「グラフィック」さんが「サークルスペースのレイアウト特集」というページを公開しています。

とっても参考にしやすいと思うので、これよりもさらに詳しく調べたい人はぜひ!

https://www.graphic.jp/comic/lp/booth_layout

★自分のスペース番号を書いた紙 or ポスター
 小さくていいので、自分のスペースのナンバーとサークル名を書いた掲示物があると良いです。

 イベント会場は広く、そして机に振られた番号は遠くから見てもわかりません。もしもあなたに誰かが会いに来てくれた時に「本当にここかな?」と迷ったりしなくなるので、スペース番号を書いたものはなにかひとつ用意しておきましょう。

 一番良いのはポスターに書いてあることです。ポスターに直接番号を書いてしまうと、別のイベントに申し込んだときに再利用するのが難しくなりますから、ポスターの上からスペース番号を書いた紙を貼ったり挟んだりとか、ね。

★「初参加です」と主張する物
 そしてこれが、あなたとにとって一番大事です。

 スケッチブックに大きく書くだけで良いので、初めての方はぜひ「初参加」と掲示して下さい。私はこれをX(Twitter)で口が酸っぱくなるほどずっと言っています。

 イベントに初めて参加したとき。当然ながら、自分のサークルを目当てにしてやってきてくれる方は、少ないと思います。それもそのはず、初めてサークル参加するのですから。

 その中で「初参加」の文字は大変力になってくれます。

 ずっとイベントに参加している人からすると「初参加」という文字はとてもキラキラして輝いて見えます。目を引きます。

 これがあるとないとでは大違いです。ぜひやってください。

 

まとめ

 ①まずは申し込もう

 ②申し込むときはイベントのルールをしっかり読もう

 ③初参加の人はスペースに「初参加」ってしっかり書こう

 イベントにサークル参加してみたい! という人に向けて、本当に最初の最初、さわりの部分だけを書いてみました。何度も繰り返すようですが、いちばん大事なのはまず「申し込むこと」。参加しようしようと思っていても、申し込まないことには始まりませんから。

 この記事を見てサークル参加してみました! なんて人の報告をお待ちしています。

 それではまた次回お会いしましょう~。

チルノでもワカル!おえかきのハナシ「わからなくてもだいじょーぶ!はじめての東方同人サークルのハナシ」 #チルワカおえかき おわり

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