東方我楽多叢誌(とうほうがらくたそうし)は、世界有数の「同人」たちがあふれる東方Projectについて発信するメディアです。原作者であるZUNさんをはじめとした、作家たち、作品たち、そしてそれらをとりまく文化の姿そのものを取り上げ、世界に向けて誇らしく発信することで、東方Projectのみならず「同人文化」そのものをさらに刺激する媒体を目指し、創刊いたします。

     東方我楽多叢誌(とうほうがらくたそうし)は、世界有数の「同人」たちがあふれる東方Projectについて発信するメディアです。原作者であるZUNさんをはじめとした、作家たち、作品たち、そしてそれらをとりまく文化の姿そのものを取り上げ、世界に向けて誇らしく発信することで、東方Projectのみならず「同人文化」そのものをさらに刺激する媒体を目指し、創刊いたします。

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霊夢が咲かせている伝説を、私たちは「東方Project」として垣間見る。 『東方オトハナビ』全曲レビュー!! Disc1-05『伝説のはじまり/幽閉サテライト』

『東方オトハナビ』全曲レビュー 「伝説のはじまり/幽閉サテライト」

 8月14日にリリースされた、東方アレンジ“お祭り“コンピレーションアルバム東方オトハナビ

 同人イベントが思うように開けなくなってしまった今、「こんなときだからこそ、俺たちの東方愛を盛り上げたい!」という、COOL&CREATEのビートまりおさんの呼びかけによって始まった「東方アレンジ活性化大作戦」。『東方オトハナビ』は、Disc4枚、合計40曲、総勢38もの東方音楽サークルが集まった、まさにお祭りといえるコンピレーションアルバムになりました。

 参加した面々の中には、なんと「上海アリス幻樂団」のZUNさんも。この『東方オトハナビ』のために1曲書き下ろしています。

 そんな『東方オトハナビ』をさらに盛り上げたい!
 ということで、東方我楽多叢誌では(Bonus Trackの『マツヨイナイトバグ』『幻想に咲いた花』を除いた)全38曲を、1曲ずつレビュー! 日曜日・祝日を除く毎日、1曲1記事のペースで更新いたします。

 本日のレビューは『伝説のはじまり/幽閉サテライト』。ライターは、さんです。

 

霊夢が咲かせている伝説を、私たちは「東方Project」として垣間見る。 ライター:涼

Disc1-05 伝説のはじまり/幽閉サテライト

(私のこのレビューにはかなりやばい解釈が含まれておりますのでご注意ください。やばいです)

 

 このタイトルは、東方Project最初の作品である『東方靈異伝』のアレンジ曲に相応しいタイトルであるといえよう。

 そして、11年目を迎える幽閉サテライトの「新たな」伝説の始まりである一曲であるとも思える。

 

 新たな伝説を繰り広げる道標として、この曲は今までとは違う可能性を広げる楽曲である、と感じている。

 まず、イントロ。シンセの音が転がっている。転がっているという表現が正しいかは分からないが、幽閉のこういった曲は新しいのではないかと思う。魔王さん、神奈森さんコンビならではと感じる。歌もMarciaさんの安定した高音の響きが美しい。

 そんな曲の中で、私が着目したのは歌詞である。

 

 この歌詞は、1番は「ある人」から見た「博麗霊夢」、2番は「博麗霊夢」から見た「ある人」なのではないか、と考察した。

 

 私にとって霊夢は、その存在を知ったときからずっと不思議で不思議で仕方ない存在だった。どことなく、雲の上の存在のキャラクターな気がしてならない。

 きっと霊夢は巫女になるために、使命を果たすためにさまざまなものを捨てたのだと感じる。

 

重ねた日々いつか振り返れば

それがすべて貴女の物語

 

 1番は、その「捨てられた存在」から見た霊夢ではないのだろうか。

 きっと霊夢にも「普通の女の子」として過ごす日々があったのだろう。家(神社)に帰れば家族がいて、もしかしたら人里に同じ歳くらいの友人がいたかもしれないし、それなりに恋をしていたのかもしれない。しかし、運命には抗えない。務めを果たすときがやってきて、この霊夢はおそらく「人のつながり」を消した。

 

触れられない優しさは誰のために?

許されない希望【のぞみ】なら棄てたい

 

 きっとこれは、霊夢の中から消された「つながりのあった人間」の思いではないだろうか。

 今も空を見上げ、夢を見ると思い出す、彼女の背中を今でもなお追っている。

 

 変わって2番は、霊夢から見た「つながりのあった人間」。

 巫女になる前に「つながりのあった人間」など、忘れてしまった。

 毎日妖怪とわずかな人間しか来ない神社、賽銭がないことに悩みお茶を啜る日々。

 たまにやってくる異変を片手で捻り伏せる、そんな毎日。

 でもふとした時に思い出してしまう時がある。忘れようとしていたのに。

 

抗えない運命を引き連れて寂しさ隠したけど

 

 巫女になる運命は生まれた時からの運命だった。使命を全うするためにはすべてを捨てる覚悟だった。でも、一度得た愛は忘れることができなかった。会わないと決めたのは自分だろうと葛藤しながらも、普通だったころを思い出して寂しさを感じてしまうのだろう。

 

だから、

 

この命の限りに咲かせれば

それがすべて私の物語

 

 限りある命をかけて、私の物語を咲かせていこう、作り上げていこう。そしていつか、伝説と語り継がれるように。

 

 そうして霊夢が咲かせている伝説を、私たちは「東方Project」として垣間見ることができると考察した。

 

決して終わらぬ伝説を

 

 歴史が長くなっていてもなお紡いでいく幽閉サテライト、そして東方Projectの伝説はまだまだ終わらない。そして今日もまた、新たな歴史が刻まれていく。

 

 

『東方オトハナビ』

http://cool-create.cc/arrange-daisakusen/

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東方ルナティックリリース

この夏、東方音楽サークルで一斉に新譜を発表! 東方同人音楽を盛り上げるべく、それぞれのサークルより一斉に新譜をリリースします!

各サークルのリリース情報は、↓こちらのサイトをチェック!↓

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東方ルナティックリリースに合わせて、東方同人音楽流通では『夏の三週連続リリース祭り』も始まっています!

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