秘封倶楽部の「迷い」と「選択」、そして歩む「未知の旅」を感じられるアルバム――#東方ルナティックリリース アルバムレビュー 『The World Of Dystopia』/TUMENECO (レビューライター:Sari)
「#東方ルナティックリリース 音楽レビュー」からよりすぐりの一本を掲載
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11/14まで募集しておりました「#東方ルナティックリリース 音楽レビュー」。ユーザーの皆さんからたくさんのご応募をいただきました! ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
今回も、オススメいただいた東方アレンジ楽曲の情報はすべて、“レビュー文で特にアツいと思った一文を添えて”掲載をさせていただきます! また、各ユーザーさんからのサークルさんへの応援コメントも、一緒に掲載させていただきます(こちらの記事は後日掲載させていただきます)。
本日は、いただいた投稿から、東方我楽多叢誌編集部・音楽ライターチームが一番「そのアルバムが聴きたくなった!」というレビューを全文公開いたします。
投稿者はSariさん、アルバムは『The World Of Dystopia/TUMENECO』です。
※掲載に際して読みやすくするために、ご投稿いただいた文面に一部編集を加えております。あらかじめご了承ください。
秘封倶楽部の「迷い」と「選択」、そして歩む「未知の旅」を感じられるアルバム――『The World Of Dystopia』
『The World Of Dystopia』は、ボーカル5曲+インスト5曲の計10曲で構成された秘封アレンジアルバム。
同梱されているブックレットには、ボーカル曲の歌詞が書かれているだけでなく、インスト曲には秘封アルバムらしく、その曲に関連したショートストーリーが綴られている。
さて、今回のアルバムのテーマは、タイトルにもある通り「ディストピア」だ。
蓮子やメリーの生きる、科学が発達しすぎた時代。いわゆる“科学世紀”では、大抵のことは科学で説明することができてしまう。逆に説明できないことは「無いもの」「存在しえないもの」として捉えられてしまう、そんな時代。
そんな夢見るものたちにとっての「ディストピア」たる世界に、「秘封倶楽部」の二人、特に蓮子が、翻弄されながらもどう向き合っていくのかを描いたのが、今回の主なストーリーとなっている。
使用されている原曲にもぜひ注目していただきたい。今回は秘封の曲だけではなく、東方深秘録の原曲がいくつか使われている。それが何を意味するのか、またなぜその原曲を使うのか、それらを推測・考察していくのも、「秘封」の楽しみ方だと思う。
ストーリーのラストに、このふたりは少し意外な終わり方を迎えることになる。
ディストピアに立ち向かった結末と聞けば、悲しいエンドになるのではないかと思う方もいるかもしれない。しかし最後の曲を聴き、最後のページを開けば、ふたりがとても前向きに、そして綺麗に話の幕を閉じることが分かってもらえるだろう。
改めて、最初から最後まで、素敵でまとまったストーリーだと感じる。
────「ひ、ふ、み、よ、いつ」と5カウント数えたら、それが始まりの合図。二人はこのディストピアの世界を歩き始める。そして物語も動き出す。
秘封倶楽部の二人の「迷い」と「選択」、そして二人の歩む「未知の旅」を感じることができる、そんなアルバムだ。
サークルさんへの応援コメント
今回のアルバムを出すにあたり、さまざまな壁やトラブルがあったと思いますが無事完成なされたことを心より嬉しく思っております。
並びに、30作品目を記念するこの渾身のアルバムが、「名盤」としてさまざまな人に語られることを期待しております。
アルバム情報
『The World Of Dystopia』
サークル:TUMENECO
リリース日:2021/8/14
特設サイト:https://tmnc030twod.tumblr.com/
委託:メロンブックス
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