
【連載】全国の大学東方サークルに話を聞いてみました! 広島大学の東方サークル「広大神輝抄」にインタビュー!
広島大学の東方サークル「広大神輝抄」にインタビュー!

「“東方”が好きな“大学”生たちが学内で集まって活動する“同好会”」、通称「大学東方サークル」。
いま、日本各地で大学東方サークルが続々と増えており、その数は25年2月時点でなんと65サークルにものぼります【※】。

同月に放送された東方ステーションの番組内でも、大学東方サークルが取り上げられるなど、大きな盛り上がりを見せ始めています。
そんな大学東方サークルですが、学内での活動がメインということもあり、外部の人間が彼らの活動を知る機会は非常に少なく、その実態はというとあまり明かされていないのが実状です。
いったい彼らは学内でどのような活動をしているのか? そもそも大学東方サークルとは何者なのか?
それらの疑問を解消するべく、全国の大学東方サークルを取材して話を聞いてきました!
【前回の記事はコチラ→【連載】全国の大学東方サークルに話を聞いてみました! 龍谷大学の東方サークル「東龍門」にインタビュー!】
聞き手・文・写真・編集/土露団子
マツダスタジアム約108個分の広さ! 広島大学公認の東方サークル「広大神輝抄」
【主なインタビュー参加者】
フィヨル(左・副代表)、コンテぬえ(右・代表) ※敬称略、役職はインタビュー当時
――それでは、簡単にサークルの自己紹介からお願いします。
広大神輝抄:
広島大学の東方サークル「広大神輝抄(ひろだいしんきしょう)」と言います。2017年6月に、つーほんさんという方が立ち上げた公認サークルです。この度は遠いところからお越しいただき、ありがとうございます。
――いえいえ、それにしても随分と広いキャンパスですね。あまりに広すぎて、この場所に辿り着くまで何度か迷いかけました(笑)
広大神輝抄:
広島大学は単一キャンパス当たりの面積では国内3位と、北海道大学よりもキャンパスが広いんです。広さは約250万平方メートルで、ネット調べによると広島のマツダスタジアム約108個分の広さだそうです(笑)
――とんでもない広さで全くイメージがつかないですね(笑)。構内での移動は徒歩でしょうか?
広大神輝抄:
そうですね、基本は徒歩移動です。いま、我々がいるこの大学会館から一番離れているであろう理学部棟まではおおよそ1キロメートルほど離れているので、歩くとだいたい10分くらいですかね。

――構内の移動がキロメートル単位というのが、このキャンパスの広大さを物語っていますね。部員はみな、この東広島キャンパス所属なのでしょうか?
広大神輝抄:
仰るとおりです。一応、広島大学は東広島以外にもキャンパスがあって、霞キャンパスには医学部・歯学部・薬学部の3学部が、東千田キャンパスには法学部と経済学部の夜間があります。今はここ東広島キャンパスの学生のみで活動を行っていますが、東広島キャンパス以外の学部生であってもサークルへの加入は可能です。
――部員は何人くらいいるのでしょうか?
広大神輝抄:
このサークルは院生と学部生での2つで構成されているので、トータルで18人ほど所属しています。OBはこの数に含まれていませんが、時々遊びに来てくれたりしますね。ちなみに、広大神輝抄のロゴマークは「公式マークくらいあったほうがいいんじゃないか?」ということで、23年の春頃に院生の部員が作ってくれました。
――鳥居の形がどことなく厳島神社っぽいのは、やはり地元広島を意識してのことでしょうか?
広大神輝抄:
そうですね、広大のあとに続く名前が「神輝抄」なので、少しでも覚えてもらいやすいように、と(笑)
――「神輝抄」という名前も、なにか広島にまつわる物の由来なのでしょうか?
広大神輝抄:
これはサークルを設立した3人がそれぞれ一番好きな東方の原作名を挙げたところ、「東方神霊廟」、「東方輝針城」、「東方儚月抄」だったので、そこから一文字ずつ取っただけで、そこまで深い意味とかはないです(笑)
ところで東広島キャンパスってどんなところにあるの?
学内でコスプレ活動!?
――普段の活動について教えてください。
広大神輝抄:
月に1~2回程度、不定期で活動しています。内容は主に東方の原作や、二次創作ゲーム全般のプレイが多いのですが、それとは別にコスプレがあるのが広大神輝抄の特徴です。
――コスプレが活動内容に含まれているのは珍しいですね。ぜひその辺りについて、詳しくお聞かせください。
広大神輝抄:
もともとは、4月の新歓告知で先輩たちが少しでも他のサークルよりも目立てるようにと、東方キャラのコスプレしてビラ配りを始めたのがきっかけでした。最初は先輩も恥ずかしがっていたんですけれど、やっていく内に次第にハイになっていって、最後の方はキャラになりきって新歓対面活動をするようになっていました。

――周りの反応はどうでしたか?
広大神輝抄:
思いの外好評でした! 特に「メイド服を着た女装レイヤー」としてではなく、多くの方が「東方に出てくる咲夜さん」といったキャラクターとして認識してくれていたのが印象的でした。改めて、東方の認知度の高さを知ることができましたね。
――コスプレしているキャラ名を分かってくれると嬉しいですよね。
広大神輝抄:
そうですね。広島大学では毎年夏に、学祭とは別にゆかたをテーマとした「ゆかたまつり」という夏祭りを開催しているのですが、そこでもコスプレ参戦して、キャラクターモチーフのドリンクを来場者に振る舞いました。学外の人たちも霊夢や魔理沙といった、東方のキャラクターを分かってくれたのは嬉しかったですね。

――写真越しでも楽しそうな様子が伺えて良いですね。ちなみに、コスプレをするのは全員でしょうか?
広大神輝抄:
流石に全員ではないですね。本人がやりたくないものをやらせる気は全くないので、強制参加ではないです(笑)。コスキャラについても、最初からいきなりメイド服の咲夜は心理的に厳しいかもしれないと思い、はじめは霊夢や魔理沙といった、「よくYouTubeの解説動画に出てくる二人組の全身コス」という形から入った人が多いですね。
――しっかりと初心者に対する配慮がされているのが良いですね。割合的にはどれくらいの方たちが、このサークルでコスプレをしているのでしょうか?
広大神輝抄:
定常的にコスプレを行っているのが半分くらい、イベント時になると7割くらいですね。
――かなり多いですね。ちなみに定常時というのは、今回のような教室に集まって活動をするとき、ということでしょうか?
広大神輝抄:
その通りです。現代表のコンテぬえは、それがきっかけでコスプレサークルにも所属するようになって、そこで会得してきた知識や技術をこのサークル内で共有することが多いですね。ここ最近は、メイクの仕方や小道具の製作についての勉強会なども開いたりします。

――もしかして、というかもしかしなくても、いまお顔につけられている易者のお面も……?
広大神輝抄:
はい、彼が作った自作コスグッズの一つです(笑)。彼、大学では工学部第一類専攻なので、そういった造形物も作れるんです。ジャンルは異なりますが、某英霊のコンパウンドボウを自作したこともあります。

――ちなみに制作費はどうしていますか?
広大神輝抄:
完全に各個人の自腹です(笑)。ですので、お金のやりくりにいつも頭を悩ませています。メイク代も意外とお金がかかったりするので、女性の化粧代って本当に大変なんだなとコスプレを通じて痛感しました(笑)。
代表と副代表の関係
ここでしかできないことを

――構外ではどういった活動をしていますか?
広大神輝抄:
年に1~2回程度、東広島市内の娯楽施設でカラオケやボウリングをすることもありますが、基本的にはここの教室や部室での活動がほとんどです。
――即売会などへの参加はどうでしょうか?
広大神輝抄:
個人での参加はありますが、サークルでの参加はないですね。そもそも創作活動をしている部員が少ないですし、立地的にも山陽方面で開催される東方イベントがほとんどないのと、広島大学がクォーター制(4学期制)を採用していることもあって、イベントがテスト期間と被ってしまうことが多く、なかなか参加しづらいのが現状ですね。他大学との交流も他のサークルと比べると圧倒的に少ないでしょうし、大学東方サークルの合宿に参加するメンバーも非常に少ないですね。
――そういった事情から、学内での活動に力を入れているのですね。
広大神輝抄:
そうですね、夏に行われる「ゆかたまつり」と、秋に行われる「大学祭」が、自分たちが最も力を入れているイベントになります。さきほどの話にも繋がりますが、自分たちのサークルはイラストや漫画、小説、音楽といった創作面において、そう強くはありません。ですので、対外活動は「部誌を作って即売会に参加」という形ではなく、自分たちがいまできる「コスプレをして東方を布教」という形で活動をしています。これはやってみて分かったことですが、キャラクターと同じ服を着ることで、そのキャラクターの気持ちをちょっとだけ感じることができるので、こういった体験ができたのも、ここのサークルの良さなのかなって勝手に思っています。普段履いているズボンより、スカートの方がなんとなく空を飛べそうな気がしたのも、実際に着てみて分かったことだったので(笑)
――この先、広大神輝抄はどういったサークルを目指していきたいですか?
広大神輝抄:
少しずつこのサークルに根づき始めた東方のコスプレ文化を、これからも続けていければと思っています。人によるとは思いますが、イラストや漫画、小説、音楽といった表現はある種の才能と言いましょうか、できるようになるまでそれなりに時間がかかりますが、その点コスプレであれば究極、服を着るだけなので実質1分もあればできてしまう、最も手軽な表現の一つだと思っています。衣装はすでに部員たちが複数所有しているので着回すことができますし、誰もが平等かつ一緒にイベント体験を共有することができます。そういった活動を通じて、これまでの自分が体験できなかった経験を増やすことができる、そんなサークルになれればと思っています。
――最後に一言、読者に向けてお願いいたします。
広大神輝抄:
自身の東方熱を大事にしてください。特にいま、中学校や高校で周りに東方好きがいない人は、決してそこで諦めないでください。大学に行けば、広大をはじめ色んなところで東方好きが集まって活動する場所があります。自分たちのサークルも、これから少しずつコスプレ以外にも挑戦していって、様々な門戸を広げていきたいと思っています。もし、縁があって広大に進学したら、ぜひ一緒に活動しましょう。サークルXのDMや、公式サイト掲載のEメールアドレスまでご連絡ください、お待ちしています。
帰り際に、部室をちょっとだけ覗かせてもらいました
サークル基本情報
サークル名:広大神輝抄(広島大学公認東方サークル)
代表(※インタビュー当時):コンテぬえ
サークルX:@TouhouPro_HU
サークルHP:https://sinkishou.wixsite.com/hirodaishinkisho
連絡先:[email protected]
主な活動場所:広島大学(東広島キャンパス)
東方我楽多叢誌からのお知らせ
【連載】全国の大学東方サークルに話を聞いてみました! 広島大学の東方サークル「広大神輝抄」にインタビュー! おわり