東方我楽多叢誌(とうほうがらくたそうし)は、世界有数の「同人」たちがあふれる東方Projectについて発信するメディアです。原作者であるZUNさんをはじめとした、作家たち、作品たち、そしてそれらをとりまく文化の姿そのものを取り上げ、世界に向けて誇らしく発信することで、東方Projectのみならず「同人文化」そのものをさらに刺激する媒体を目指し、創刊いたします。

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チルノでもワカル!おえかきのハナシ「色のハナシいろいろ のハナシ」 #チルワカおえかき

イラストレーター粗茶さんのおえかき講座

 こんにちは。粗茶です。もう6月ですね。

 先月は例大祭など色々ありました、参加した人も参加できなかった方もお疲れ様でした。今年はこのあともイベント目白押しなので、行ける人はぜひ参加してみてくださいね。いろいろ行ってみると楽しいですよ。

 前回は、みなさんから頂いた質問にお答えする記事でした。みなさんのお役に立ちましたでしょうか? 毎回ですが、私の書いている記事が誰かのお役に立てばいいな~と思っています。ぜひXとかで「読んだよ!」なんて言ってもらえるとうれしいです。

 今回は、色のお話をしようと思います。(フリルの話はまた次回にします)

 今回も「わからん!」をちょっとだけ、ひとによっては劇的に「ワカル!」に変わるかもしれない、そんなおハナシです。

 

色って大事なんだよね

 イラストにおいて、色は大事です。……そりゃそうですね。流石にみなさん同じことを思うでしょう。

 でも「何が大事なの?」「なぜ大事なの?」と具体的に言うのは、実は難しいですよね。今回は「色の持つ(見る人に与える)印象」について、そしてそれがなぜ大事なのかということをわかりやすく解説して行きます。

 一応補足しておくと「モノクロがだめ」とか、そういう話ではないです。なぜなら、黒も白も色ですから! ただ、今回はいわゆる「フルカラー」のおハナシをメインにしていこうと思っています。

 というわけで、色についてのハナシをしましょう。学校の美術の授業で習ったかもしれない、色に関する基本的なことをさらっとおさらいしましょう。

 はい、こちらよく見るやつです。


「色相環(しきそうかん)」といいます。デジタルでお絵描きしてる人は特によく見かけますよね。

 今回は「赤」を起点として見てみましょう。時計回りに、オレンジ→黄色→黄緑……と続いて最終的には赤紫から赤に帰ってきます。とりあえず一周するんだなと覚えておいてください。そのくらいで大丈夫です。

 これで色が全部か、というとそんなことはないですね。例えばピンクはないし、茶色もないです。この輪には存在しない色もあります。薄かったり濃かったり、鈍かったり。それが複合された色だったりと、色は無限に存在します。

 

色から受ける印象は結構大きい

 色には、そこから感じ取れる印象がある程度決まっています。

 例えば「赤は熱そう」「青は冷たそう」とか。なんとなく「やさしそう」「強そう」と感じる色もありますね。

 色が人間に与える感覚はとても多くあります。身近な例でいうと自動販売機の「つめた~い」は青いですし、「あたたか~い」は赤いですね。

文字よりも直感的に物事を伝えるのに色は不可欠、というわけです。自分が描きたい表現に合わせて色を調整すると、一気に見栄えが変わります。

 

ワンランク上に見える色使いのコツ

 では、実際にどうしたらうまく見えるのでしょうか? 一例をあげたいと思います。

 まずこちらをごらんください。

 フランちゃんです。色味はあえて、初心者さんがやりがちな感じにしました。初心者さんがやりがちな感じとは? 具体的に言うと

 ①線画が黒1色

 ②影に黒や灰色(黒や灰色、白のことを無彩色といいます)しか使っていない

 ③全体が原色(色相環でみた色そのまま)

この辺がポイントです。さて、今回はこれをやさしい・かわいい感じに変えていきます。

 まずは色味をイジってみます。全体的にちょっとだけ赤っぽくして、線画を茶色にしてみます。

次に、色の彩度(鮮やかさ)を下げてみました。なんとなく、初心者感が抜けてきましたね。

 あとは、白い部分にあえて色味を入れたり、頬の色をオレンジ系に変えたりしていきました。頬の赤みはオレンジ系にすると元気な印象になります。明度(色の暗さ)もイジって、全体的にぼやけた印象を調整しています。

 このあたりの色選びは、自分の好きな絵師さんの絵を観察して参考にするのがおすすめです。

 どうでしょう、もとのイラストより、やさしい、かわいい印象を受けるでしょうか?

 

「初心者さんがやりがちなこと」をやったらダメというわけではない

 勘違いしてはいけないのは、上で挙げた「初心者さんがやりがちなこと」を”やってはいけない”というわけではないことです。

 往々にして、色がわからないと話をしている方はこんな感じにの配色になっていることが多い、という話です。原色が好きなら原色を使えば良いのですよ。ダメではありません。原色を使っているからといって初心者ではないのです。

 ただ、原色をそのまま使っている方の中には、もしかしたら「フランの服は赤だから赤!」とパレットの色を選んでいる場合があるのではないでしょうか。

 赤の中にも色々な赤があります。「このイラストは、どんな赤を使うのかいいのかな?」「見る人にどんな印象、イメージを与えたいかな?」と考えてみるのがオススメ、という話です。

 その結果が「原色の赤」になったならそれは原色の赤を使うべきなのです。

 描きたい絵、表現したい絵を描くのに「この色で良いんだろうか」という疑問を持つのは大事だよ、という話でした。

 ちなみに、今回はデジタルイラストメインっぽく話しましたが、アナログでも考え方は一緒です。アナログの場合の参考動画を置いておきます。暇な時に見てください。

 

まとめ

 ①色の基本的なことを知っておいて損はない

 ②表現したい絵にあった印象の色味に仕上げよう

 ③色を選ぶ時に本当にこの色で良いかな?と考えてみよう

 

次回は

 次回は、今度こそフリルのおハナシをしようと思います。フリルって難しい!という気持ちを「フリル最高かよ」に変わるようなおハナシを予定しています。

 今回の記事を読んで「そーなのかー」と思った方はぜひTwitterなどで拡散してくださいね! 

 

余談ですが――6月23日に「東方椰麟祭」が開催されます

 2024年6月23日に、広島県広島市にある広島県立広島産業会館西展示場で東方椰麟祭が開催されます。

 私が主宰している「幻想郷のおえかき道場」も出展しますので、良かったら遊びにきてくださいね。私に会えた人には記念に名刺をお渡ししております。名刺だけでももらいに来てね!

 それではまた次回お会いしましょう~。

 

チルノでもワカル!おえかきのハナシ「色のハナシいろいろ のハナシ」 #チルワカおえかき おわり

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