【主なインタビュー参加者】
左：しべ（工学部2年/代表 ※インタビュー当時）、右：ロマチル（経済学部4年）、※敬称略

――それでは、簡単にサークルの自己紹介からお願いします。

N.U.Owen：
　名古屋大学の非公式サークル「N.U.Owen（エヌ・ユー・オーエン）」と言います。毎週木曜日に、週１ペースで活動しています。

――ありがとうございます。大学東方サークルでは、原作名にちなんで「東方○○○」と名付けるケースが多い中、なぜこのようなサークル名になったのでしょうか？

N.U.Owen：
　特に深い理由はないのですが、名古屋大学を英語表記すると「Nagoya University」と頭文字が「N.U.」になるので、同じアルファベットが使われている「U.N.オーエンは彼女なのか?」をもじって、この名前になったと聞いています。

――サークルXのアイコンやバナーも原曲名と合わせてフランに統一されていて、とても分かりやすいですね。

N.U.Owen：
　ありがとうございます。ビジュアルもそうですし、一般的な大学東方サークルの命名法とは少し異なるので、他の大学東方サークルの人たちからも大学名とセットで、このサークル名を覚えてもらいやすい傾向ですね。

――サークルとしては、いつ頃から活動しているのでしょうか？

N.U.Owen：
　2017年の6月4日からですね。2020年以降に始まったコロナ禍では思うように活動ができず、一時は廃部寸前まで追い込まれましたが、辛うじて途切れることなく今も活動を続けています。

――今は何人くらいの部員がいるのでしょうか？

N.U.Owen：
　今は4年生が3人、3年生が2人、2年生が3人、1年生が10人ほど所属しています。一応女子部員がいるのと、海外からの留学生も数名このサークルに所属しています。

――それは珍しいですね。どの国のご出身か伺っても良いですか？

N.U.Owen：
　１人はアメリカから、もう１人は中国からですね。アメリカのフロリダから来た彼は現在学部3年生で、ネットサーフィンをしていた時に偶然ニコニコ動画を見つけて以降、日本のサブカルにどっぷりハマるようになったようで。東方の原作も現地でプレイしてきた状態でこの大学に留学してきて、当サークルに所属するようになりました。一方の中国の広東省から来た彼は修士2年生で、彼もまた東方Projectが大好きで、ゲームを通じて日本語を学んでいる最中です。

――２人とも相当な熱量を持って、このサークルで活動しているのですね。ちなみにこのサークルは院生でも所属することができるのでしょうか？

N.U.Owen：
　そうですね。ウチのサークルでは院生も一応部員としてカウントしています。大学非公認サークルなので、その辺りはあまり意識したことはないのが正直なところです。

――大学非公認サークルとなると、普段の活動はどういったところになるのでしょうか？

N.U.Owen：
　基本的には大学構内の空き教室を使う形で活動をしています。ですが、今回のように名古屋市営の公共施設を借りて行うことも多いです。その方が、近くの大学東方サークルの人たちも参加しやすいので（笑）

――そうなんです、実はずっとそれが気になっていて、どのタイミングで聞こうか考えあぐねていました（笑）

 

――最初、N.U.Owenの活動があると聞いてここにお邪魔したのですが……、明らかにN.U.Owenではない大学東方サークルの人たちが混じっていますよね？（笑）

N.U.Owen：
　はい（笑）。今回は南山大学の「南山神秘倶楽部」と、愛知工業大学の「にっぽんど真ん中東方愛工会」の、２つの大学東方サークルの人たちが遊びに来ています。

――あまりにこの場で自然に溶け込んでいて、てっきりここにいる全員がN.U.Owenの部員だと初めは思っていましたが、首から下げている名札が目に入ったときに「えっ、違うのっ！？」と驚きました。こういった他大学との交流は多いのでしょうか？

N.U.Owen：
　そうですね。他の大学東方サークルと比べても、N.U.Owenは他の大学東方サークル、とりわけ「南山神秘倶楽部」と「にっぽんど真ん中東方愛工会」との交流は非常に盛んです。

――なぜ、そこまで交流が盛んなのでしょうか？

N.U.Owen：
　理由はいくつかあるのですが、一番はキャンパスの立地ですね。地図を見て欲しいのですが、名古屋大学のキャンパスのすぐ隣に、南山大学のキャンパスがあるんです。

――びっくりするくらい、本当にすぐお隣なんですね。

N.U.Owen：
　愛知工業大学のキャンパスはここからもっと東に位置するのですが、電車で1時間かからないくらいの距離ですし、この付近に住んでいる学生もいるので、自然と集まりやすいんです。それ以外にも理由があって、今挙げた2つのサークルはN.U.Owenほど大所帯のサークルではないので、自分たちのサークルメンバーだけで集まって活動するよりも、こういった形で一緒に活動したほうが、色んなことができるというメリットがあるんです。

――たしかに、カードゲームで遊ぶとなった時は、ある程度の人数が必要になりますよね。

N.U.Owen：
　そういった理由もあって、気づいたらご近所付き合いのような形で、他大学の東方サークルと気軽に交流する機会が多いんです。部員たちにとっても、他大学との交流は良い刺激にもなるので、積極的に取り入れています。

――そういったシナジー効果のある活動ができるというのは、間違いなくこのサークルの大きな強みの１つですね。

――それにしても皆さん、サークルという垣根を超えて楽しそうに過ごしていますね。この仲の良さはどういったところがあるのでしょうか？

N.U.Owen：
　お互い持ちつ持たれつの関係だから、というのが大きいと思います。N.U.Owenはにっぽんど真ん中東方愛工会ほど創作活動に強みがあるわけではないですし、逆ににっぽんど真ん中東方愛工会はN.U.Owenほど人数がいるわけではないですし、そして南山神秘倶楽部も布教する相手が欲しい（笑）。そういったバランスがいい感じに取れているのが、ここのサークルと言いましょうか、名古屋エリアで活動する大学東方サークルの良さなのかなって思います。

――そうですね。ある意味で名古屋というコンパクトシティを上手に活かした、互いに良い影響をもたらし合う素晴らしい関係性だと思います

N.U.Owen：
　そういった意味でも、こういった空気感をこれからの後輩たちにも残せていくことができたらと思っています。それはN.U.Owenという一つのサークルとしてではなく、名古屋全体のサークルの雰囲気として受け継いでいければ、それが一番ですね。

――確かにこの空気感は貴重ですよね。最後に、この記事を読んでくれた読者にひとこと、宜しくお願いします。

N.U.Owen：
　N.U.Owenはこんな感じで、東方が好きな人間たちが集まって原作やボドゲをしたり、時にはイベント参加や旅行をしたりするサークルです。 この記事を読んで少しでも気になった名大生がいたら、DMあるいはメールでご連絡ください！

 

サークル名：N.U.Owen（名古屋大学非公認東方サークル）
代表（※インタビュー当時）：しべ
サークルX：@N_U_Owen
連絡先：[email protected]
主な活動場所：名古屋大学およびその周辺施設