東方我楽多叢誌(とうほうがらくたそうし)は、世界有数の「同人」たちがあふれる東方Projectについて発信するメディアです。原作者であるZUNさんをはじめとした、作家たち、作品たち、そしてそれらをとりまく文化の姿そのものを取り上げ、世界に向けて誇らしく発信することで、東方Projectのみならず「同人文化」そのものをさらに刺激する媒体を目指し、創刊いたします。

     東方我楽多叢誌(とうほうがらくたそうし)は、世界有数の「同人」たちがあふれる東方Projectについて発信するメディアです。原作者であるZUNさんをはじめとした、作家たち、作品たち、そしてそれらをとりまく文化の姿そのものを取り上げ、世界に向けて誇らしく発信することで、東方Projectのみならず「同人文化」そのものをさらに刺激する媒体を目指し、創刊いたします。

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インタビュー
2025/02/27

【連載】全国の大学東方サークルに話を聞いてみました! 立正大学の東方サークル「東方橘懐郷」にインタビュー!

立正大学の東方サークル「東方橘懐郷」にインタビュー!

 こんにちは。東方我楽多叢誌で編集をしています、土露団子どろだんごと申します。

 突然ですが、この記事を読んでいる皆さんは「大学東方サークル」という名前を聞いたことはありますでしょうか?

「大学東方サークル」とは、その名の通り、「大学内で活動している、東方が好きな人たちが集まって活動する同好会」のことを指します。

 東方我楽多叢誌ではこれまでにも、大学東方サークルに関する記事を掲載してきました。

“大学東方サークル”ってなんだ? 「Twitterから分かる大学東方サークル」/ 各大学東方サークルさんの「新入部員募集のお知らせ」を、大募集!

東方発表会オンラインより、発表で使用されたスライドを掲載

▲和歌山大学の大学東方サークル「夢想史紀行」の設立者、朱澄はや天氏による発表「Twitterから分かる大学東方サークル」記事

【全2回】大学東方サークルインタビュー

大学東方サークルインタビュー

▲東工プロジェクト×東大幻想郷による大学東方サークルインタビュー記事

 そんな大学東方サークルがいま、日本各地で続々と増えており、その数はなんと25年2月時点で65ものサークルが確認されています【※】

【※】東京都立大学の大学東方projectサークル「東方都立璋」調べ。詳しくはコチラ

 また先日放送された東方ステーションでも、大学東方サークルが番組内で取り上げられるなど、大きな盛り上がりを見せ始めています。

 そんな大学東方サークルですが、その実態はと言うとあまり明かされておらず、まだ学内の活動ということも相まって、外部の人間が彼らの活動を知る機会は限られてしまっているのが実情です。

 いったい彼らは学内でどういった活動をしているのか? そもそも大学東方サークルとは何者なのか? 

 それらの疑問を解消するべく私、土露団子が各地の大学東方サークルを取材して話を聞いてきました!

聞き手・文・編集/土露団子

 

設立1年目の新サークル! 立正大学の東方サークル「東方橘懐郷」

【主なインタビュー参加者】
硝子塊、ラーメン、オオアライ、べにくらげ(敬称略)
※このインタビューはオンライン(Discord)で行われました

――それでは、まずは簡単にサークルの紹介からお願いします。

東方橘懐郷代表(硝子塊がらすかいさん):
 立正大学の大学東方サークル「東方橘懐郷(とうほうきっかいきょう)」と言います。設立したのが今年度の4月なので、まだ1年も経っていない生まれたばかりの新サークルです。

――「東方橘懐郷」では、どういったサークル活動をされていますか?

東方橘懐郷代表:
 他の大学東方サークルでは空き教室を使って活動することが多いかと思いますが、橘懐郷は基本的にDiscord内でのオンライン活動が主流です。1週間に1~2回の頻度で集まって東方の原作をプレイしたり、カードゲームやボドゲしたり、稀に絵を描くこともします。

――対面活動ではなくオンライン活動が主流なのは、何か理由があるのでしょうか?

東方橘懐郷代表:
 橘懐郷は非公認サークルのため、教室利用が難しいというのもありますが、立正大学は品川キャンパス(東京)と熊谷キャンパス(埼玉)とで立地が離れてしまっているのが大きな理由です。他にも、discordでしたら多少夜の遅い時間帯での活動であっても大学構内から追い出されることはないですし、それでいて時間の都合もフレキシブルに合わせやすいというのも大きいです。

――このサークルに所属している部員は品川キャンパスと熊谷キャンパス、どちらが多いのでしょうか?

東方橘懐郷代表:
 圧倒的に文系が多いので、ほぼ全員が品川組です。なので、都内の大学東方サークルさんと交流会をすることも度々あります。「若木幻想郷倶楽部(國學院大学)」と「大東方文果倶楽部(大東文化大学)」とは過去に交流させていただきました。

――まだ設立して間もないサークルとは思えない活動量ですね。他大学の東方サークルとの交流はどのようにして生まれたのでしょうか?

東方橘懐郷代表:
 これは私個人の話になってしまいますが、このサークルを立ち上げるまではインカレの大学東方サークル「東方理學団(東京理科大学)」に所属していまして……(笑) そこに所属していたときのツテというか、つながりがあってこのような交流会が生まれました。

――なるほど、東方理學団での知見があったからこそ、活動場所がオンライン(Discord)であっても問題なく活動ができているというのも頷けます。東方橘懐郷に所属している部員の皆さんは、最初どのようにして集まったのでしょうか?

東方橘懐郷代表:
 私がX(旧:Twitter)で告知したら自然とやってきました(笑)

▲記念すべき初ツイート。全てはここから始まった

――キャンパス内でのビラ配りや勧誘活動をせずに、SNSで募集をかけるというのが令和らしいですね。

東方橘懐郷代表:
 ビラ配りですと新入生にしかアプローチできませんが、SNSでしたら在校生も来てくれるんじゃないかという狙いもありました。結果として、在校生の人たちもこのサークルに入ってくれたので、SNS上で募集をして良かったと思っています。

――立ち上げから参加していれば、みな学年関係なく「サークル1年生」ですし、活動場所もオンラインとなれば、非常に門戸が広いサークルと言えますね。

東方橘懐郷代表:
 そうですね。紫の台詞じゃないですけれど、立正大学の東方好きを全て受け入れるように心がけています。

 

サークルがないのならイチから作る

――なぜ、そこまでしてこの立正大学でサークルを立ち上げようと思ったのでしょうか?

東方橘懐郷代表:
 これも自分の話にはなってしまいますが、理學団に所属して他大学の文化祭に行くうちに、次第に自分でもこういった活動を自分の大学でもやりたい、サークルがないのならイチから作ってみたいのを思ったのがきっかけです。

――「ないなら自分で作る」という、同人スピリッツにも通じる情熱パッションを感じます。ここにいま集まっている部員の皆さんも、似たような感じなのでしょうか?

東方橘懐郷代表:
 そうですね。ただ、バックグラウンドは異なります。入る前から東方の原作をがっつりやっていた人もいれば、そもそもPCを持っていなくて入部をきっかけに東方の原作をするようになった人もいます。他にも音楽の二次創作が好きな部員もいれば、聖地巡礼が好きな部員がいたりと、好きなジャンルは様々です。

――部内で、最近流行っていることはありますか?

東方橘懐郷代表:
 流行っているというよりも、よくやっているのは誰か1人が東方の原作を生配信して、それを周りの部員たちがDiscord上でやいのやいの言いながら観戦するのはよくやります(笑)

――和気あいあいとしていて良いですね。他にはどういった企画をされますか?

東方橘懐郷代表:
 対面形式でカラオケに行ったこともありますね。1年目なので、とにかく色んなことをやってみて、部内で好評だったものをやってみる方向です。なので、今後は部誌も作ってみたいと考えています。

部員の皆さんにも東方橘懐郷のサークルの良いところを聞いてみました!

最後にひとこと

東方橘懐郷代表:
 まだ設立したばかりのサークルですが、東方に興味がある立正大学生はぜひ遊びに来てください! 入会希望・問い合わせはDMにて24時間365日いつでも受付中です!


追記

 このインタビュー後、東方橘懐郷は第十一回博麗神社秋季例大祭で橘懐郷会誌「橘報vol.1」を頒布し、更には今年の5月5日開催予定の二十二回博麗神社例大祭にもサークル申し込みを行うなど、今でも精力的な活動を続けている。

まだまだ伸びしろのある彼らが次年度以降どのような活動をするのか、今後の活動からも目が離せられない。

サークル情報

サークル名:東方橘懐郷とうほうきっかいきょう(大学非公認サークル)
設立日:24年4月5日
代表(※インタビュー当時)兼サークル設立者:硝子塊がらすかい(@Si_P_024dian
サークルX:@RTH_K1kkaikyo
所在地:立正大学 品川キャンパス/熊谷キャンパス
アイコンモチーフキャラクター:鈴瑚(『橘色のイーグルラヴィ』の二つ名から)
その他:
・自称ビッグサイトに二番目に近い大学東方サークル(品川)
・自称埼玉最北端の大学東方サークル(熊谷)

 

【連載】全国の大学東方サークルに話を聞いてみました! 立正大学の東方サークル「東方橘懐郷」にインタビュー! おわり