東方我楽多叢誌(とうほうがらくたそうし)は、世界有数の「同人」たちがあふれる東方Projectについて発信するメディアです。原作者であるZUNさんをはじめとした、作家たち、作品たち、そしてそれらをとりまく文化の姿そのものを取り上げ、世界に向けて誇らしく発信することで、東方Projectのみならず「同人文化」そのものをさらに刺激する媒体を目指し、創刊いたします。

     東方我楽多叢誌(とうほうがらくたそうし)は、世界有数の「同人」たちがあふれる東方Projectについて発信するメディアです。原作者であるZUNさんをはじめとした、作家たち、作品たち、そしてそれらをとりまく文化の姿そのものを取り上げ、世界に向けて誇らしく発信することで、東方Projectのみならず「同人文化」そのものをさらに刺激する媒体を目指し、創刊いたします。

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コラム
2022/10/19

即売会をより楽しむためのサークルチェックのすすめ

即売会をより楽しむためのサークルチェックのすすめ

「イベントが終わってから、好みの本が出ていることに気づいた」

「知り合いがサークル参加しているのに、チェックが漏れて挨拶に行けなかった」

 皆さん、こんな経験ありませんか? 私はしょっちゅうあります。

 即売会は一期一会。委託や再版、電子版でどうにかなることもありますが、できれば買い逃しは避けたいですよね。

 そこで大事になってくるのが、サークルチェックです。

 この記事では、東方Projectの大型即売会を例にとって、おすすめのサークルチェックの方法をお伝えしていきます。イベント前の下準備ともいえるサークルチェックを万全にこなすことで、当日の即売会をより楽しむことができますよ。

気になったサークルはメモしておこう

 イベント前に告知をするタイミングは、サークルによってまちまちです。早いところでは一か月前から告知を出すサークルもあります。とりあえずリツイートやいいねはしておいて、イベント前に改めてチェックするか……で結局忘れてしまう、なんてことも多いのではないでしょうか。

 そうした悲劇を防ぐためにも、気になった告知を見つけたらその場でメモしておきましょう。

 ここで活用したいのが、メッセージアプリ・Discordのサーバー、およびチャンネルです。Discordは通常、目的に応じた部屋(サーバー)を作成し、そのサーバー内でより細かく分類したチャンネルを作成して運用します。そこで、自身だけのサーバーを作成することで、個人用のメモ置き場として使うことができます。

 具体的には、Twitterで気になるサークル情報を見かける→ツイートのURLをコピー→Discordの個人用サーバー内に作成したチャンネルへコピーしたURLを貼り付け、といった手順になります。

筆者のDiscordの様子。気になった告知を片っ端から放り込んでいきます。

 こうしてメモを残しておけば、サークルチェックの際に忘れることもなくなります。似たようなことは、Twitterで自身のアカウントにDM(ダイレクトメール)機能を使って送ることも可能ですが、いくつか試してみた結論としてDiscordに落ち着きました。このあたりは、人によって合う方法で構いません。

 余談ですが、Discordで個人用サーバーを作っておくと、メモ置き場や目的別のブックマークを記録する場所としても使いやすいのでおすすめです。

 

サークルチェックのツールを使いこなそう

 サークルの告知も出揃ってきて、イベントもいよいよ数日後、「そろそろサークルチェックをするか」という頃合いになってきました。

 サークルチェックと一口に言っても、現在は複数のチェック手段があります。

 ひとつは、同人誌即売会のポータルサイト・Circle.msが提供しているウェブカタログ機能。コミックマーケットの際にお世話になっている方も多いのではないでしょうか。

 もうひとつは、まいさん氏の作成されているサークル名入り配置図。

まいさんのホームページDTI版

 そして、今回ご紹介するのが、いで氏作成によるオンラインサークルチェックツール『trivial-circlecheck』です。

trivial-circlecheck

 

※制作者のいで氏は、2014年に東方花映塚のAIツール『花AI塚』を制作するなどの活動もされています。

東方花映塚AI自作ツール『花AI塚』

 trivial-circlecheckはオンライン上でサークルを探し、色を付け、配置図を画像として生成できるツールです。

trivial circlecheckの画面。サークル一覧では、配置順に並んでいるサークルを確認できる。

 trivial-circlecheckは各サークルのSNSへのリンクも設置されており、チェック時の助けになります。作家名やサークル名、スペースなどでの検索も可能です。

チェックしたサークルはチェックリストから確認できます。地図に印刷したときの見やすさから、マーカーの色は水色がおすすめ。

 事前にメモしておいたサークルや、お気に入りのサークルのチェックも完了して、このまま印刷……でもいいのですが、どうせなら新規開拓もしていきましょう。

 新規開拓は至ってシンプル。サークル一覧の端から端まで、Twitterかpixivのリンクを開いていって確認するだけ。そう、力技です。身も蓋もありませんが、これが一番確実です。

 そしてもうひとつ、Twitterのハッシュタグを活用するのも有効です。今週末に開催される秋季例大祭であれば「#秋季例大祭」などのタグが使用されています。
※ハッシュタグは表記揺れもあるので、サークル探しの用途としては参考程度にしておくといいでしょう。

 満足いくまでチェックを終えたら、あとはサークル配置図を印刷するだけ。

マップの項目から、画像データを出力できます。画像データは3~4枚ほどに分かれているので注意。色を付けた箇所がマップに反映されています。

 画像データを出力したら、自宅やコンビニのプリンターで印刷して完了です。私はセブンイレブンのネットプリントにデータを登録して、アプリから登録番号を確認して印刷しています。登録番号をメモする必要もなくてお手軽です。

 以上が、サークルチェックの流れとなります。

 

即売会を楽しむための、たったひとつじゃない冴えたやりかた

 サークルチェックについては解説し終えたので、ここからは後書き的なパートになります。

 サークルチェックという事前準備には、どこか前夜祭的な楽しみがあります。必要な荷物を準備したり、どのサークルから回るかを考えたりといったことも含めて、即売会に向けた楽しさのひとつとなります。そして当日、事前にチェックしたサークルを回り終えて時間と体力が余っていたら、少しだけでも会場を回ってみてください。サークル出展以外の展示イベントや、新規のサークルを発掘するといったように、即売会には多くの楽しみ方があります。

 冒頭でも書きましたが、即売会は一期一会。それこそが、即売会の魅力のひとつではないでしょうか。

 最後に、お気に入りの一文を引用して記事の結びとします。それでは、良き即売会ライフを。

即売会をより楽しむためのサークルチェックのすすめ おわり