東方我楽多叢誌(とうほうがらくたそうし)は、世界有数の「同人」たちがあふれる東方Projectについて発信するメディアです。原作者であるZUNさんをはじめとした、作家たち、作品たち、そしてそれらをとりまく文化の姿そのものを取り上げ、世界に向けて誇らしく発信することで、東方Projectのみならず「同人文化」そのものをさらに刺激する媒体を目指し、創刊いたします。

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「“YouTubeに押されるんじゃねえぞ、ニコ動!”〜加速の止まらないDiGiTAL WiNG、奇跡の「ZUNnoia」を見逃すな【2】」超東方LIVEステージ2022 DiGiTAL WiNG ライブレポート

超東方LIVEステージ2022 DiGiTAL WiNG ライブレポート

 本日の二番手。森羅万象からバトンを受け取ったのは、DiGiTAL WiNG(通称:デジウィ)。

 ノリ良くダンサブルなサウンドを打ち出してくれるデジウィ、さて本日はどんな世界(フロア)を作り出してくれるのでしょうか。

 

文:ベルクート
撮影:紡

“YouTubeに押されるんじゃねえぞ、ニコ動!”〜加速の止まらないDiGiTAL WiNG、奇跡の「ZUNnoia」を見逃すな

 まずは一曲目、「O-One de Circuit」でステージは始まります。

 Pf.雨宿どみ乃がキレキレのダンスで世界を加速させていきます。

5!

まだまだみんなでいくよ

4!

まだまだとばしていくよ

3!

まだまだあがっていくよ

2!

みんなで

1!

de Circuit

 

 この掛け声を皮切りに、観客席も青のペンライトの波で呼応します。一曲目だというのに、入れてるギアはすでに最高速。

 そして間髪入れずに続く二曲目は「RAVEの神様」。

 ここでVo.空音もステージへ。青の明滅のなかビートダウンし、ラップ調の掛け声とともに「パン! パン!」と合いの手が叫ばれます。

 今日のライブは、声出し禁止。フロアからのレスポンスは聴こえる筈がない……のですが、私の耳には確かに、騒々しいコールアンドレスポンスが聞こえたのです。

 そして流れるように加速し、音楽は先ほどを上回る最高速に。気がつけばどんどんと乗せられてしまう……「これこれ! これがデジウィのステージだ!」

 会場を包み込むクラップ音と徐々に熱気を帯びていく世界に、どうしようもなくなるほどの高揚感を覚えました。

 続く三曲目は、「Sharp edge」。

 ここからさらに急加速、もう誰にも止められません。一気にBPMが上がり、キックが強めの攻撃的なサウンドが鳴り響きます。「ついていけるのか?」そんな心配もなんのその! 前曲からフルスロットルで突入した私たちなら乗りこなせます!

 ステージはPf.雨宿どみ乃の流麗で鋭いダンスに加え、Vo.空音の生き生きとした表情が映えています。どちらも「この速度についてこい!」と言っているような挑戦的雰囲気が感じられました。

 そう、ここまで来たんです。そりゃあもう乗せられないわけがありません。ブレーキを忘れ、際限なく加速していきましょう。

「YouTubeに押されるんじゃねえぞ、ニコニコ動画!」

とMCタイムのDJ.katsu。画面の向こう側の“参加者”を煽っていきます。

「ニコニコも負けないでください」

コメントを眺めつつも発破をかけ、フロアと配信の世界をつなぎました。

 

 そして続くは「SUNLiGHT WiNG」

 ノリ良く、でも早すぎず、誰一人として置いていかない優しいサウンドがこの世界を包み込みました。右も左も、誰もかれもが手を挙げて振っています。名も知らない隣の人と、ステージの演者、そして画面の向こうの参加者、すべてがこの音でつながっている。そんな気がしました。

 誰もが同じ気持ちで浮かれ騒いでいるんだ!この“ライブ感”で溢れた胸の高鳴りは、いつまで経っても私を魅了し続けます。ああ、これだからライブ通いはやめられない。

 そしてラスト。デジウィといえばこれ、「Paranoia」!

 観客側も待ってましたといわんばかりの盛り上がりようです。しかし今回の「Paranoia」は一味違います……その名も「ZUNnoia」?

 そう、ここでまさかの神主・ZUNさんがステージへ。

 聴き慣れた筈の「Paranoia」がまったく予想不可能な世界になってしまいました。

 ZUNさんが「Paranoia」で騒いでる!? ……それは、私の脳が処理しきれない情報でした。いつもの最高にノレる音で、いつものように手を振って跳ねる「Paranoia」――でも全然違う「Paranoia」。

 

 同じライブの定番曲でも、ふたつとして同じシーンは無いのだと改めて感じました。

 ラストはZUNさんがステージ中央に立ち、「ZUNnoia!」とシャウト!

 こんな「Paranoia」、一生聴けないに違いありません。

 超東方LIVEステージ2022、初日。今日私たちは、伝説を見た当事者になったような気持ちでした。

 

セットリスト

1.O-One de Circuit

2.RAVEの神様

3.Sharp edge

4.SUNLiGHT WiNG

5.Paranoia

「“YouTubeに押されるんじゃねえぞ、ニコ動!”〜加速の止まらないDiGiTAL WiNG、奇跡の「ZUNnoia」を見逃すな【2】」超東方LIVEステージ2022 DiGiTAL WiNG ライブレポート おわり