「久しぶりの対面ライブ!幕開けから音を浴びる――これぞ森羅万象のターン【1】」超東方LIVEステージ2022 森羅万象 ライブレポート
超東方LIVEステージ2022 森羅万象 ライブレポート
ZUNビールの乾杯とともに開幕した、超東方LIVEステージ2022。会場はあの、クラブチッタ!
東方アレンジのライブ勢なら『Flowering Night』でおなじみのこの会場。思い返せば、最後にフラワリの有観客ライブでチッタが使われたのは、なんと2014年、実に8年前です。このライブハウスで久々に色とりどりの東方アレンジが聴ける、私はそれが嬉しくてたまりませんでした。
演奏前の静けさが生み出す緊張感に、愛おしさすら感じます。「さぁ、一曲目はなんなのか!」、無意識のうちに速まっていく鼓動と狭まっていく視界。
「このままではどうにかなってしまう!」そんな気持ちの中、舞台の幕は上がりました。
文:ベルクート
撮影:紡
久しぶりの対面ライブ!幕開けから音を浴びる――これぞ森羅万象のターン
一番手、一曲目は「カリスマ煉獄天神」。
音が流れた途端に観客が立ち上がり、リズミカルなメロにフロアが沸き立ちます。
Wow Wow!――今回は無音でのライブ鑑賞となっているために声が出せませんが、ペンライトの動きからもその息づかいが聴こえてくるようです。
ああ! 確かに聴こえます!!
『Wow Wow!』という、コールアンドレスポンスの声が!
スタートから観客の心をしっかり掴んだ森羅万象。さあ、ここから一気に畳み掛けていきます。
二曲目、「有頂天ドリーマーズ」。
知らないとは言わせません。『東方ダンマクカグラ』にも収録されている、あの曲です。
音ゲーで、PVで、CDで、何度も何度も繰り返し聴いてきた、森羅万象ファンなら外せない曲。何度も聴いた曲ですが、リリースされてから日も浅く、ライブでのエンカウント率はそこまでありません。これがチッタで聴けるだなんて!
いざ現場の生音を聴くと、やはり違います。全身で音圧を感じるライブならではの感覚は“音を浴びる”としか言いようがありません。そして、サビに入った瞬間の爆発力! ライブの爆音で聴くとより一層破壊力があります。
この時間は夕方のはずなのに、この場所は室内のライブ会場のはずなのに。
一瞬、青空が広がったような幻覚まで見えてきました。
そして最後の掛け声が青空いっぱいにこだまします。清々しい余韻が心地良く広がり、ここで青空を垣間見たのは私だけではないはずです。
続く三曲目は、「無意識レクイエム」。
照明が落とされ、辺りが暗闇に包まれるなか、流れるのは「ハルトマンの妖怪少女」のメロディ。身じろぎひとつできない、不気味に鳴り響くメロディに思わず呑み込まれてしまいました。
パッと客席を眺めて見れば、そこはサイリウムで作られた圧巻の緑一色!
みんなも分かっていたのでしょう、古明地こいしのカラーに合わせているのです。
なんたる統率力か! ステージも緑の照明に切り替わり、あの都市伝説の空気が流れます。
あのPVの世界がここに具現化している!
不気味かつパワフルに歌い上げるあよさんを呆然と眺めていると、ここで私はあることに気づいてしまいました。照明に赤が混じっています。いったい何の赤なんでしょうか。PVを知っている方は……もちろん、察しがついていることでしょう。
終始不気味に激しく掻き鳴らされたメロディは、けたたましい電子音とともに終わりを告げました。
ラストを飾るは、「悪戯センセーション」。
「これが来たか!」イントロが流れた瞬間、思わずガッツポーズしてしまいました。
前の曲から打って変わり、ポップでキュートなサウンドが広がります。複雑でスピーディーな掛け合いは、そのままフロアを引っ掻き回し、むちゃくちゃなドンチャン騒ぎに。「もうどうにでもなれ!」私たちも流れに身を任せて一緒に騒ぎ立てます。フランドールも言っています。
同じアホなら踊らにゃ損! 損!
あやぽんず*さんも、あよさんも、フロアを縦横無尽に駆け回ります。
そして迎えたラストの大サビ前、姉妹喧嘩のボルテージは最高潮に!
散々騒ぎ散らかして、何もかもぐっちゃぐちゃにしてくれたスカーレット姉妹。
あれ? いつの間にか仲直りしちゃってますね? 終わりよければすべて良し、のようです。
ああ、なんて気持ちの良い疲労感か……スタートから私たちを限界までブチ上げてくれた森羅万象のターンは、これにて一件落着です。
セットリスト
1.カリスマ煉獄天神
2.有頂天ドリーマーズ
3.無意識レクイエム
4.悪戯センセーション
「久しぶりの対面ライブ!幕開けから音を浴びる――これぞ森羅万象のターン【1】」超東方LIVEステージ2022 森羅万象 ライブレポート おわり