コラム
2020/12/24

野田クリスタルの「おれのニコ動マイリスが火を吹くぜ」― 東方の「不気味さ」に惹かれてやまない。そして「kamS」という作家について。

野田クリスタルの「おれのニコ動マイリスが火を吹くぜ」第一回

どうも、野田レコメンドです。

これから東方我楽多叢誌さんで動画レコメンドの連載をすることになりました。

 

俺、インターネットで見る動画がめちゃくちゃ好きだったんです。

高校時代くらいからずっと2chのFlash板に入り浸っていて。

そしてもちろん、ニコニコ動画はめちゃくちゃ見てました。

吉本興業で芸人になってからも、リアルに人生の70%は使っていました。

 

なんて話を編集さんとしたら「その人生の70%の話を書いてください」ということで、今日は俺の人生の70%の話をします。心して聞いてください。

 

東方の「不気味さ」に惹かれてやまない。

俺のニコニコのマイリスを久々に見ながら書いています。なんだか泣きそうです。

まず1つ選ぶだけでめちゃくちゃ悩んだんですが……最初の野田レコメンドは、

『【東方】神の御狩の道標【手描き動画】』です。

「モリヤステップ」というタグであまりにも有名。

 

これ、マジ気味悪いんですよ、ずっと。でもめっちゃ面白くて。

動画のあらすじとしては「諏訪子と神奈子がやりあった当時の戦争を、早苗が紙芝居で子供たちに教えてるところをリアルにやったらこうだ」みたいな感じ。

途中から「モリヤステップ」っていうのが現れるんですけど、それがもう影響を与えまくったんです、色んな動画に。

コメントで画面が見えないくらいに「モリヤステップ」が愛されてます。

意味がわからない。このモリヤステップ。

もうイマジネーションで作ってるんだと思うんですよね、この人って。

 

でもそんな中にもちゃんと筋は通してるんです。諏訪子のスペルカードの手長様、足長様とかが出てきたりします。

やっぱ、風神録は良いですよね…諏訪子がExtraのボスってのが良いですよね。神奈子に負けてるんですよね諏訪子って。

 

僕がなんっもうまくいかない引きこもりだった頃、こういう東方の「不気味なところ」にすごく惹きつけられたんですよ。この作家さんはそれをものすごい力で表現していた。

 

「kamS」という作家について。

それほどすごい作家さんなので、第一回となる今回は全部kamSさんの動画を野田レコメンドします。

次も定番でちょっとベタなんですけど絶対見てない人には見てほしいので……『【東方】八意式健康術【手描き乗馬】』です。

 

こちらもモリヤステップ同様に有名な「ヤゴコロダンス」ですね。

これは永夜抄を描いてるんですけど、この人の永琳の絵がね、独特すぎる。

妙にお洒落なんですよ、耽美な劇画っぽい少女漫画チックというか。そして胸もちゃんと揺れる。

あとね、音ハメがめちゃくちゃうまいんです。この目の動きとか……

で、永夜抄の話をちゃんと追っている。

 

そういう完成度の高い東方の二次創作の中で、音楽的に「ここしかない」ってところでやっぱりダンスが入る。

ほんとに音楽的にここしかないんですよ、ヤゴコロダンス入れるの。

そのダンスもとにかく芸が細かい。

永琳と輝夜で体幹が違うんですよ。ブレないんです永琳の方が。このダンスをモノにしてるんですよね。

 

キャラを変えてトレースしてるんじゃなくて、それぞれのダンスを描いてるんですよ。

 

この作者さんは「ヤゴコロダンス」とか「モリヤステップ」のせいで意味わからない笑いに走る人って思われがちなんですけど、ちゃんと話の真意を突いてくるんですよ。

作中に台詞がないんで、お話をどう表すかみたいな表現のレベルが高い。

きちんと因幡の白兎ネタがちゃんと入ってたり、ほんとうにうまい。

 

最後にもう一つ紹介させてください。僕が凄い心にきたやつがあって。

『【東方】イヌニナル【手描き動画】』

 

これは笑いとか何もなくて「妖怪って怖いよね」っていうのを描いたやつです。抽象的に。台詞も何もないです。ちょっとエロティックな感じで、人を誘惑してるんですよね。

絵もどんどん可愛く見えてくるんですよ。

でも、気味が悪いんですよ、ちゃんと。「妖怪だよね」っていう。

やっぱルーミアは人間食う妖怪だ、って言われてるじゃないですか。だから食うんですよこいつら、こんな可愛くても。

これをずっと見てましたね俺。

 

こんなかんじでこうやって、
僕はずっと東方でニコニコしてたんですけど、

この頃の僕はクソ滑ってて、お客さんは誰もニコニコしなかったんですよね。

 

そんな時期を思い出しながら、野田レコメンド、やっていきます。

 

野田クリスタルの「おれのニコ動マイリスが火を吹くぜ」― 東方の「不気味さ」に惹かれてやまない。そして「kamS」という作家について。 おわり